内容説明
中世歌謡の魅力。争乱の世に生きた名もなき民衆の、いのちの歌ごえ。
目次
1 閑吟集について
2 花の錦の
3 あら卯の花や
4 よしなき恋
5 人の心と秋の風
6 潮に迷うた
7 恨みながら恋しや
8 夢の名残
9 冬の独り寝
10 都の雲居を立ち離れ
11 むらあやてこもひよこたま
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瓜坊
19
中世の歌謡、ポップソング集。どうやって歌ってたか解らないけれど、たしかに読む詩というより、本当に節を持って歌われてたんだろうなと感じる。当時の口語交りで四音六音が多く自由なリズムで軽快。和歌も最初の五音を削ると謡いやすくなる。仏教的な無常観が身に染みてる時代でも、歌に乗ると「憂き世」という言葉が表す世界観も千差万別。和歌よりもより一層、人間の身体を感じた。四季の歌が並んで、恋の部。現代人の自分にも響く。寂しさや孤独が言葉となって歌となる。2019/09/07
碧生
1
古い本ではありますが、とても素敵です。2019/01/15
野原
1
いっとう気に入ったのを一句。 「柳の陰にお待ちあれ 人問はばなう 楊枝木切ると仰れ」2011/10/12
碧生
0
馬場あき子さんの訳が素敵です。一番好きなのは 「 水に降る雪 白うは言わじ 消え消ゆるとも 」2015/04/23
いさ
0
↓の方に倣って、気に入ったの「幾度も摘め 生田の若菜 君も千代を積むべし」2012/03/22