目次
第1部 日本における製薬産業の位置づけ、欧米の違いと方向性(日本の創薬産業:その特徴と課題)
第2部 “新薬開発”物語(冬虫夏草由来の天然物をもとにした多発性硬化症経口治療薬フィンゴリモドの研究開発;ファースト・イン・クラスMEK阻害剤トラメチニブ(商品名メキニスト)の開発
バイスペシフィック抗体の開発(血友病A治療薬)
HIV-1 インテグラーゼ阻害剤ドルテグラビル―基礎研究が支えた創薬
過活動膀胱治療薬ミラベグロンの研究開発
カリウムイオン競合型アシッドブロッカーボノプラザンフマル酸塩(タケキャブR錠)の創製―日本発・究極の酸分泌抑制薬を目指した挑戦
.ハーボニーの開発(C型肝炎)
モガムリズマブの開発)
第3部 近未来の創薬に向けた最新研究(ビッグデータと人工知能を用いる創薬;iPS細胞、創薬への応用;遺伝子治療;.薬物送達システムから革新的医薬品の創出へ;CRISPR/Casを利用したゲノム編集技術)
第4部 医薬品の経済学的分析(医療保険財政と薬価制度改革―消費税10%以後の改革議論に向けて)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aoura
2
国産の医薬品の開発成功事例をまとめた書籍。分子設計から薬理活性、臨床結果までを包括する全体像を提示する。合成展開やアッセイ系構築(特にドルテグラビル)の考え方は参考になる。同僚からも小耳に挟んだヘムライブラの設計指針がやはり最も面白いと思う。後半はさらなる創薬活動の活性化に向けて、人工知能や遺伝子編集、iPS細胞、DDSの話題を携える。2022/05/04
ノコタ
1
薬剤の構造について今一度学び直したいと感じた。構造活性や受容体や遺伝子との関係は、薬効を把握する上で大切だと思っている。よく見る薬剤について、IFの試験結果などをみてみようかな。2021/07/09