内容説明
新たな検証による従前説の訂正を迫る「浄瑠璃史における貞享二年」や近世文学・演劇についての文学史的な視座からの刺激的な論文を収録。加えて稀覯な資料を翻刻にて紹介。
目次
第1部 浄瑠璃の享受(浄瑠璃芸論の問題―段物集の序跋をめぐって;浄瑠璃史における貞享二年;元禄の上方浄瑠璃界;合作浄瑠璃の時代;『国性爺合戦』と鄭成功;歌舞伎・浄瑠璃界と西鶴;『甲陽軍鑑今様姿』と「甲陽軍記今様姿」;芝居と稲荷大明神)
第2部 浄瑠璃本の出版(竹本一流懐中本について;謡本「曾根崎心中道行」二葉について;『好色橋弁慶』について;中字十行本の場合)
第3部 出版と読者(近世の読者序説;写本から版本へ―『江戸時代初期出版年表(天正十九年~明暦四年)』に学ぶこと
太平記読と近世初期文芸について―『太平記』の享受から
近世文芸における『太平記』の享受―太平記的な世界の形成)
資料紹介(『諸事取締帳』(翻刻)
『姫神金龍嶽』(翻刻)『四ツ橋娘ころし』補遺
『越中国立山禅定』(翻刻))
著者等紹介
大橋正叔[オオハシタダヨシ]
1943年大阪市生まれ。大阪教育大学卒、大阪大学大学院修士課程修了。大阪大学助手(文学部)、大阪樟蔭女子大学専任講師、天理大学文学部専任講師、教授を経て、天理大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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