コリャード懺悔録―キリシタン時代日本人信徒の肉声

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  • サイズ B5判/ページ数 714p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784840622141
  • NDC分類 198.26
  • Cコード C3016

出版社内容情報

17世紀初頭日本人の心情と風俗を、名もなきキリシタンの赤裸々な懺悔(告解)が暴き出す、類例なき稀有の典籍!●イスパニア人ドミニコ会宣教師ディエゴ・コリャードがラテン文字の日本語で編んだ『懺悔録』(ローマ、1632 年刊)をあらゆる角度から読み解く決定版。
●コリャードが聴取した日本人信徒の告解のかずかずは、17 世紀初頭の日本人の心性と、社会・風俗・習慣を図らずも明らかにする。
●ポルトガル語式のラテン文字で再現された信徒の肉声は、日本語史研究の貴重資料に。
●天理大学附属天理図書館所蔵本の全66 ページをカラー版で精緻に影印し収録。
●全文を翻刻・翻字・現代語訳し、語句には詳細な註を付す。
●「御大切」など、特定の語彙には詳細な補説を収録。
●『懺悔録』を読解するための解題・索引・参考文献を網羅。
●『懺悔録』本文、および関連する『サルヴァトルムンヂ』をポルトガル語で訳註し、諸外国での研究に供する。
●特論として、キリシタン史研究の泰斗・高瀬弘一郎の論考から『懺悔録』の内容に関係の深い3 点「キリシタンと統一権力」「キリシタン布教における“適応” 」「16・17 世紀極東におけるイエズス会士の経済活動とキリスト教経済思想」を選び、葡・日両言語で紹介。



第一部 『コリャード 懺悔録』
第1章 原著(ローマ,1632年刊。天理大学附属天理図書館所蔵)原色影印
第2章 解題 ―コリャード略伝,『懺悔録』研究小史,原著概要,原著の構成に関する若干の疑問,等―
第3章 翻刻および翻字(原著ラテン文字の和文翻刻と漢字仮名交じり文への翻字)――附,現代和語訳
第4章 日本語補注
第1節 信仰宣言文に見える「御大切」という語彙をめぐって
第2節 第一誡「御一体のデウスを敬ひ,貴み奉るべし」をめぐるもろもろの告解に対する日本語補説
第3節 第五誡「人を殺すべからず」をめぐるもろもろの告解に対する日本語補説
第4節 第六誡「邪淫を犯すべからず」をめぐるもろもろの告解に対する日本語補説
第5章 ポルトガル語全訳注(附,コリャードによるラテン語訳テキスト翻刻)


第二部 特論および附録

特論1 キリシタンと統一権力〔ポルトガル語訳/日本語原文〕
訳者解題/ルトガル語訳/日本語原文
特論2 キリシタン布教における“適応”〔ポルトガル語訳/日本語原文〕
訳者解題/ルトガル語訳/日本語原文
特論3 16・17世紀極東におけるイエズス会士の経済活動とキリスト教経済思想
―とくにウスラの問題をめぐって―〔ポルトガル語訳/日本語原文〕
訳者解題/ルトガル語訳/日本語原文

附録1 日本イエズス会版『サルヴァトルムンヂ』(1598年)関連箇所のポルトガル語抄訳―モーセの十誡ならびに七大罪に関して司祭が信徒へ行なうべき全尋問―
附録2 1990年に採択された「ポルトガル語正字法協定」(新正字法)の概要,ならびにそれに対する若干の異見

引用参考文献一覧
洋語一覧表
索  引

日埜 博司[ヒノ ヒロシ]
1955年兵庫県生まれ。流通経済大学教授(ポルトガル文献学)。上智大学でポルトガル語を,京都外国語大学大学院とフルミネンセ連邦大学(リオデジャネイロ州ニテロイ市)文藝研究院(Instituto de Letras, Universidade Federal Fluminense, Niter?i, RJ)で欧亜交渉史・ポルトガル文献学を,それぞれ学ぶ。

内容説明

ドミニコ会宣教師がラテン文字の日本語で編んだ『懺悔録』(ローマ、一六三二年刊)。天理大学附属天理図書館所蔵本の原色影印、翻刻・翻字、解題等のほか、欧米の研究者へ向け、ポルトガル語全訳を収める。コリャードが聴取した日本人信徒の告解のかずかずは、一七世紀初頭の日本人の心性と、社会・風俗・習慣を明らかにする。また、ポルトガル語式のラテン文字で再現された信徒の肉声は、日本語史研究の貴重資料。特論として、キリシタン史研究の泰斗・高瀬弘一郎の論考から『懺悔録』の内容に関係の深い三点を選び、葡・日両言語で紹介。

目次

第1部 『コリャード懺悔録』(原著(ローマ、1632年刊。天理大学附属天理図書館所蔵)原色影印
解題―コリャード略伝、『懺悔録』研究小史、原著概要、原著の構成に関する若干の疑問、等
翻刻および翻字附、現代和語訳―原著ラテン文字の和文翻刻と漢字仮名交じり文への翻字
日本語補注
ポルトガル語全訳注―附、コリャードによるラテン語訳テキスト翻刻)
第2部 特論および附録(キリシタンと統一権力(ポルトガル語訳/日本語原文)
キリシタン布教における“適応”(ポルトガル語訳/日本語原文)
16・17世紀極東におけるイエズス会士の経済活動とキリスト教経済思想―とくにウスラの問題をめぐって(ポルトガル語訳/日本語原文)
日本イエズス会版『サルヴァトルムンヂ』(1598年)関連箇所のポルトガル語抄訳―モーセの十誡ならびに七大罪に関して司祭が信徒へ行なうべき全尋問
1990年に採択された「ポルトガル語正字法協定」(新正字法)の概要、ならびにそれに対する若干の異見)

著者等紹介

日埜博司[ヒノヒロシ]
1955年兵庫県生まれ。流通経済大学教授(ポルトガル文献学)。上智大学でポルトガル語を、京都外国語大学大学院とフルミネンセ連邦大学(リオデジャネイロ州ニテロイ市)文藝研究院(Instituto de Letras,Universidade Federal Fluminense,Niter´oi,RJ)で欧亜交渉史・ポルトガル文献学を、それぞれ学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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