内容説明
サラリーマンとして、男として、頂点をきわめる寸前で急逝した宿澤広朗の、知られざる苦闘の生涯。天才ラガーにして名監督。巨大銀行専務取締役。
目次
神々の嫉妬
伝説の男
文武両道
二足のわらじ
全戦全勝のディーラー
空中戦と地上戦
取締役への道
書斎なき家庭人
突然の解任
松下電器との攻防
最後のプロジェクト
著者等紹介
加藤仁[カトウヒトシ]
1947年、愛知県生まれ。1972年早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、ノンフィクション作家として独立。以来、評伝、ドキュメント、ルポルタージュなどを手がけ、生活者の視点から取材執筆活動をつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヘタ
36
こんなに泣きながら本を読んだのは久しぶり。とくに泣かせるような文章が並んでいるわけでもないのに。ラグビー元日本代表選手、元日本代表監督、そして重責にあるサラリーマンだった宿沢広朗の伝記。ラグビー選手として、代表監督として、銀行員として、常に陽の当たるところを歩いてきた。大学四年時の大学選手権決勝敗退、ラグビー協会理事解任、畑違いの異動など、それなりの「挫折」はあったものの、やはり特別な星のもとに生まれた人間のよう。短くも太く生き、どうしても必要とされ召されていったのでしょう。2018/06/10
じゅん兄
23
亡くなった後、某月刊誌連載中に一度読了。電子書籍化されたのを機に再読。ラガーとして、監督としての評伝は数多くあるが、バンカーとしての氏をここまで掘り下げた書物は少ない。やはり印象に残るのは9.11テロ直後為替ディーラー達を指揮した対応の見事さ。市場で何が起こるかを予測し、顧客最優先でドルの確保と顧客対応に動く、それでいて勝機を逸しないその冷静な判断力と俊敏な決断力。それだけでなく松下興産への対応で見せたネゴシエーターとしての精神力と相手へのリスペクトを忘れない人間力。本当にすごい人でした。2014/04/29
ceskepivo
16
努力は運を支配する。相手に勝つためには、たゆまない努力と、それによって生まれた実力と、それを生かす恵まれた運。この3つがうまく相関した時に、一つの大きな力となって相手に打ち勝つことができる。宿澤の言葉は重たい。2024/11/25
KF
14
先日読んだ「勝つことのみが善である」とかなり内容が被る。あれ?同じ本だったかな?と思ったりもした。そういう意味では宿沢広朗の人生について何度目かのおさらいであった。ラグビー界も金融界も何とも貴重な人材を若くして失ったものだと嘆かざるを得ない。勿論書き物、読み物としての描かれ方でもあるのかもしれないがそれでもその足跡を辿ると、次の一歩で何を期待出来たのだろう?思い描いていた仕事を成し遂げてくれたら我々は何を得られていたのだろう?と夢想することしか出来ないのは残念な事だ。これほどの人材は正しく不世出だ。2019/05/15
ニッシャ
9
すごい人物であることはわかった。 星2つ⭐️⭐️2017/11/30
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- 和書
- オレたちの鎌倉殿