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医療・看護過誤と訴訟

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  • サイズ A5判/ページ数 164p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784840407571
  • NDC分類 498.12
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 医療事故がマスコミに盛んに取り上げられるようになって久しい。このような状況下、ナースにも医療・看護過誤への対策が求められている。本書では、刑事責任、民事責任からみた過誤や、最近の最高裁判所の判例の動向、訴訟の事例集などを取り上げ、医療紛争解決への道を示すとともに、医療事故防止の新システムも提案する。    

《目次》
序 章
1 はじめに
2 安全の思想
3 看護と安全
4 医療事故・過誤訴訟・過誤の関係
5 医療紛争と医療訴訟
第1章 医療・看護過誤と法律
I 看護師の業務
1 保健師助産師看護師法
2 看護師の業務に関する規定
3 医師の責任との関係
4 刑事責任と民事責任
医療者への問いかけ――法律から見た、これからの対応
II チーム医療・看護と過誤
1 チーム医療・看護の背景
2 チーム医療・看護上の過誤責任の追及
3 チーム医療・看護と看護師
4 これからのチーム医療・看護と過誤
医療者への問いかけ――チーム医療・看護から見た、これからの対応
第2章 刑事責任から見た看護過誤
1 業務上過失致傷・致死の要件
2 起訴から公判請求まで
3 医師と看護師の起訴の比較
4 刑事裁判手続きの流れ
5 医師の過失と看護師の過失
6 刑事責任を問われた事例――医療行為
7 刑事責任を問われた事例――看護行為
8 いくつかの特徴
医療者への問いかけ――刑事責任から見た、これからの対応
第3章 民事責任から見た看護過誤――厳しくなった民事責任
1 民事裁判の傾向
2 医療情報の開示
3 民事裁判の流れと事実認定
4 責任追及の法的構成と被告の選択
5 立証と推定
6 実際の認容額を計算してみる
医療者への問いかけ――民事責任から見た、これからの対応
第4章 最近の最高裁判所判例の動向
1 医療水準・注意義務に関する判例
 1 診療契約に基づき医療機関に要求される医療水準に関する判例
 2 医薬品の添付文書に記載された使用上の注意義務と医師の注意義務に関する判例
2 不作為の因果関係の証明に関する2つの判例
 1 肝細胞がんの検査を怠ったことと因果関係に関する判例
 2 脳梗塞の早期治療を怠ったことと因果関係に関する判例
3 救命の可能性の立証に関する判例
4 鑑定に基づく推論が経験則に反するとして破棄した2つの判例
 1 複数の薬剤の投与と顆粒球減少症に関する判例
 2 脳神経減圧手術と血腫に関する判例
5 告知・説明義務に関する判例
 1 がん告知に関する初期の判例
 2 説明義務に関する3つの判例
  ア)エホバの証人である患者への説明義務に関する判例
  イ)乳がん温存療法の説明義務に関する判例
  ウ)末期がん患者の家族への説明義務に関する判例
医療者への問いかけ
――最近の最高裁判所の判例から見た、これからの対応
第5章 医療情報の公開・共有と保護
1 医療情報の様々な利用と共有の範囲
2 医療情報を巡る法的問題
3 情報公開法と個人情報の保護に関する法律案の関係
4 個人情報保護の動き
5 個人情報の保護に関する法律案
6 訴訟に関する情報開示の方法
7 医療法・医師法とカルテ・看護記録の開示等
8 裁判手続
医療者への問いかけ――医療情報から見た、これからの対応
第6章 病院における医療紛争解決のための新しいシステム
1 医療紛争への適切な対応
2 院内レベルでの解決
3 第三者的機関による解決
4 医療者主導型リスクマネジメントの主流
5 回避できない医療事故
6 リスクマネジメントの限界
7 医療紛争の増加が予想される
8 医療事故に関する調査データ
9 医療事故を経験した患者・遺族の思いと医療者の思い
10 患者・家族への事故の影響
11 医療者への事故の影響
12 患者・家族はなぜ訴えを提起するのか
13 事故を起こした医療者の思い
14 Medical Conflict Managementの必要性
15 様々な医療紛争処理方式
16 医療調停について
17 患者主導型のシステム
18 院内外のシステムの連携
19 病院内の医療事故・紛争を予防回復するシステム
20 今後の展開
医療者への問いかけ
――Medical Conflict Managementの観点から見た、これからの対応
第7章 医療・看護過誤と訴訟の事例集――Q&A
事例1 痴呆症の老人が施設から無断で外出し傷害を負った事例
事例2 パーキンソン病の老人が入院中のベッドから落下して死亡した事例
事例3 まだら痴呆状態の老人が、入院中の病室の窓をこじ開けて落下して死亡した事例
事例4 精神病院入院中の患者が持ち込んだナイフにより、他の入院患者が殺害された事例
事例5 入院中の老人が、病院の防火扉が閉じたことで、転倒した事例
事例6 入院中の褥瘡を原因とする腎機能悪化により死亡した事例
事例7 新生児の核黄疸による脳性麻痺の事例
事例8 乳児の突然死の事例
事例9 高圧酸素療法中に空気塞栓症を発症した事例
医療者への問いかけ――Caseから見た、これからの対応
附 録 医療訴訟情報データベースおよび参考文献
あとがき
索  引