内容説明
二年前の四月。新宿駅の埼京線ホームで、よろけたＯＬを支えようとして誤って転落した兄が死んだ。五月、皐月。一枚の風景画と“エンジェル・ウィスパー”という謎の単語を残し、弟は失踪した。地元の神社に伝わる天女伝説。残された奇妙な絵馬。自殺サイトで囁かれる謎の向精神薬。花散る山里と都会の闇が交錯し、少年の疵と天女の夢が融け合う時、最後の御伽話が秘めやかに花開き、実を結ぶ。兄さん、僕ね。生まれ変わるよ。それは、のどかな春の日に紛れ込んだ密かな予兆。
著者等紹介
山科千晶［ヤマシナチアキ］
児童期に手塚治虫作品に出会い、少年少女マンガに耽溺する思春期を過ごす。東京都立大学（現首都大学）卒業後、東京都庁に勤務。退職後、電撃文庫『埋葬惑星』でメディアワークスより作家デビュー。横浜出身。東京在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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そのぼん
24
結構壮大なストーリーだったので驚きました。兄が亡くなり、父の田舎に引っ越してきた少年が主人公でした。そこで巫女をしている少女と遭遇し・・・。『エンジェル・ウィスパー』という言葉が登場し、主人公の弟が失踪したところからどんどんストーリーが不穏な方向に向かっていきました。長い割に、飽きずに読めました。2013/07/31
ソラ
6
内容（「BOOK」データベースより） 二年前の四月。新宿駅の埼京線ホームで、よろけたOLを支えようとして誤って転落した兄が死んだ。五月、皐月。一枚の風景画と“エンジェル・ウィスパー”という謎の単語を残し、弟は失踪した。地元の神社に伝わる天女伝説。残された奇妙な絵馬。自殺サイトで囁かれる謎の向精神薬。花散る山里と都会の闇が交錯し、少年の疵と天女の夢が融け合う時、最後の御伽話が秘めやかに花開き、実を結ぶ。兄さん、僕ね。生まれ変わるよ。それは、のどかな春の日に紛れ込んだ密かな予兆。 2010/05/22
ソラ
6
二年前の四月。新宿駅の埼京線ホームで、よろけたＯＬを支えようとして誤って転落した兄が死んだ。五月、皐月。一枚の風景画と“エンジェル・ウィスパー”という謎の単語を残し、弟は失踪した。地元の神社に伝わる天女伝説。残された奇妙な絵馬。自殺サイトで囁かれる謎の向精神薬。花散る山里と都会の闇が交錯し、少年の疵と天女の夢が融け合う時、最後の御伽話が秘めやかに花開き、実を結ぶ。兄さん、僕ね。生まれ変わるよ。それは、のどかな春の日に紛れ込んだ密かな予兆。 2007/09/25
warimachi
4
あとがきで安西冬衛の詩が引用されるライトノベルは他に存在しないのではないかと思うが、そのことに一番驚いてしまったあたり、作者が「そういう読者」への共感を求める典型的な作風だったなと、得心する。ラノベ読者のどれだけがパウル・ツェランなど知っているというのか。この作品自体は、かなり古いタイプの、伝奇ホラー的なジュブナイルといった趣なのだけれど、人物に感情移入しがたく、展開も地味なので面白くなるまでに興味が持続しないので、読み通すのに時間がかかってしまった。嫌いではないが、古くさければ良いというものでもない。2022/03/20
夜兎
2
テーマや流れは好きだし、分厚いながらも楽しく読めた。最後が納得いかない…。2014/02/16
