- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
内容説明
暗き夜に、異変が渦巻いていた。時は十六世紀初頭。所は神聖ローマ帝国。一つの、大きな戦があった。決して人の史書に表れることのない、“紅世の徒”とフレイムヘイズによる、秘された戦い。その中心には、紅蓮の煌きを髪と双眸に宿す女がいた。淑女と言うには印象が苛烈に過ぎ、女傑と呼ぶには挙措が高雅に過ぎる、絢爛な豪華。―これは、もうひとりの『炎髪灼眼の討ち手』の物語である。巻末には、いとうのいぢによる大ボリュームのラフスケッチ集を収録。高橋弥七郎が放つ、渾身の第10巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
20
ヴィルヘルミナがシャナに教える歌、それは先代“炎髪灼眼の討ち手”マティルダ・サントメールが紡いだ愛の歌だった。彼女が愛の為に生き,愛の為に果てた先の大戦の物語…。先代炎髪灼眼回。これが0巻じゃないんだw16世紀初頭のマティルダ総指揮のフレイムヘイズ団vs“棺の織手”アシズ率いる「トーテン・グロッケ」とのブロッケンでの大戦闘。人間社会の影に埋れた大戦の全容。フレイムヘイズもバルマスケ等の紅世の王達もこんな前から生きて闘争してたんだねwトーテン・グロッケの九垓天秤にあの“虹の翼”メリヒムがいて彼の生前の→2014/06/07
nob
12
このシリーズは久々です。過去編、十六世紀にあった紅世の徒の組織[とむらいの鐘]とフレイムヘイズたちの戦い。序盤が分かりづらくて読むのに時間がかかってしまいましたが、バトルシーンが熱くとても面白かったです。終盤に出てきた螺旋の風琴というと2巻で出てきたおじいさんのことですが、この後に何があり主人公たちの前に現れたのでしょう。V巻と同じように本編に絡んできそうなので楽しみです。2018/02/23
燃え尽きタコ
10
最初はこのタイミングで知らないキャラばっかの過去編かよって不満タラタラだったけど、幾つもの劇重感情のぶつけ合いが良すぎて面白かった。 アシズ好きだわ。2023/05/16
SPICA
10
再読。全編通して一番好きかも知れない巻です。単巻で読んでも完成度が高い。自分の意志のために突き進む先代の炎髪灼眼・マティルダ、彼女を愛し理解するがゆえに彼女を止めないアラストール、マティルダへ恋愛一途のメリヒム、マティルダの戦友でメリヒムを愛するヴィルヘルミナ、愛のために全てを賭けるアシズ。彼女らの物語は読んでて心が震えます。固有名詞が多い、過去編だからと読んでない人は本当にもったいないです。この巻を読まずにシャナは語れません。両界の嗣子や大命詩篇など後々への伏線も多数。マティルダの最期の愛の歌が切ない。2014/10/05
王蠱
10
再読。これはOVAか劇場版やるべきだろ。先代は男前なのにいい女過ぎるまさに「女傑」。2012/06/21