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内容説明
「女は特に煩悩が激しい」と仏教では考えられている。欲望の暴走を止めようと語り伝えられた女たちの所業はしかし、あるいは蛇に身を変えて男根にまといつき、あるいは愛欲の果てに老いた愛人を殺そうとする、など、説話というより刺激的な人間ドラマとして、現代人の琴線に触れる。好評の前著『セクシィ仏教』を超えて赤裸々な女たちの姿が、著者自らの体験を交えた大胆な解釈とエロティックな漫画で甦る。
目次
第1章 仏教と女―婦女の身であることの苦しみ
第2章 尼と釈迦―女のほうが情欲が深い?
第3章 古代インドの女たち
第4章 中古中世の女たち―「笑い話」編
第5章 中古中世の女たち―「女の業」編
第6章 近世の女たち
著者等紹介
愛川純子[アイカワジュンコ]
1976年、静岡県生まれ。奈良女子大学大学院博士後期課程満期退学。仏教文学を学ぶ。現在はカルチャースクールや講演などで幅広く活躍し、仏教文化の魅力を伝えている
田中圭一[タナカケイイチ]
1962年、大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。パロディ漫画の巨匠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月讀命
53
セクシー仏教の第2弾。仏教では、女性は煩悩が強いと言われている。蚊の尿で大地を潤す事が出来ない様に、女性を満足させる事は出来ない。一人の女性がガンジス川の砂の数ほどの男性と性関係を持ったとしても、彼女はまだ満足出来ないであろうと言われるる様に、男性に比べ情欲が深いとも言われている。この本は、釈迦が悟りを開いてからの2500年の間、印度から日本に伝わる仏教の教えを尼の逸話を中心に、女性に焦点をあてて物語っている。・・・女性がそんなに欲情が強いのなら、私に対して煩悩を燃やし心と體を開いて貰いたいが・・・駄目?2013/06/30
かおりんご
23
おもしろい観点でした。女性の方が、煩悩が多い・・・確かにそんな気がします。時代的なものも、あると思いますが。ほかの方のコメントを読んでいると、どうやら1冊目の方がおもしろいみたいなので、図書館で探してきます。2013/12/13
oooともろー
4
シリーズ2作目は女性の生と性。やはり男尊女卑的な面はあるが、性に悩むのはいつの世も゙同じだろう。2025/01/07
れじーな
4
仏教を下世話な方面から学んでみよう、な第二巻。下世話度は更に下がって、普通に罪深い人々の信仰の大切さが書かれている感じです。二巻は女性の罪深さがメインです。何もしていないのに勝手にたぶらかされた男がその責任を女に押しつけるのはどうなの? と思わないでも無いのですが、女性の方がより愛情深く、それ故に苦しむ、といわれるとちょっと分かるかも、とも思うのでした(苦笑)。人間味溢れる説話を読んでいると、悟りをひらくのは素晴らしいことかも知れないけれど、皆が皆悟ってしまうのは逆につまらないのでは、という気もします。2013/05/10
Juichi Oda
2
仏教文学研究者である女性が著者。人が生きていく上での苦しみの最大のものは愛、愛への執着、そして性。その苦しみから人々を救うために仏教ほど真正面から向き合っている宗教はない・・・そうな。特に女性はその苦しみが男より大きいとか。2500年前のインドから江戸時代の日本まで、女を軸にして仏教にまつわる性愛の世界を紹介する第2弾。1冊目よりソフトで、心の苦しみを扱う要素が増え、一方で滑稽な話も多く、気軽な一冊です。とはいえ、仏教文学は奥が深そう。「とわずがたり」とか「日本霊異記」とか原典も読んでみたいなぁ。2013/01/17