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内容説明
死ぬ瞬間、何が起こるのか?人は死んだらどうなるのか?死への疑問は尽きず、それらを考えることは、命や人生を真摯に見つめることに他ならない。死と死体について、あらゆる角度から考察する衝撃の書。法医学者が、死の全体像について意欲的な考察を試みる。九相詩絵巻カラー掲載。
目次
第1章 死体とは何か(死体は人を惹きつける;魂の重さはスプーン1杯分? ほか)
第2章 人が死ぬということ(死を見つめた『九相詩絵巻』;まず血流が止まる ほか)
第3章 ミイラに込めた願い(永久なる死体とは;日本最古のミイラ ほか)
第4章 死体をとりまく世界(死体に出会ったらどうすればよいか;死体を見ないようにする方法 ほか)
第5章 死体の利用法(死体を扱う学者とは?;死体が面白いから ほか)
著者等紹介
藤井司[フジイツカサ]
法医学者。現在は日本の研究機関に所属し、死体の身元特定方法の研究を行っている。日本では数少ない専門性に秀でた法医学者の一人として、各地で発見される変死体の身元確認や警察の犯罪調査にも協力している。死体への鋭い観察眼がきっかけで殺人事件が解決したこともあり、警察からも篤く信頼されている。太古のミイラから現代の殺人事件や葬儀事情まで、死体をとりまく文化の全般に詳しい(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
138
タイトルに偽りなし。死体について、のトリビア的発見が数々有り、目からウロコで大満足した。死後の腐敗ガスが体内から出ることで実際に「死体が自分で動く」ことがあると言う。棺桶の中でゴソゴソ音がしたり、妊婦さんが亡くなった場合、棺内分娩をすることも。ゾンビも全くの作り話ではないのだ。強烈な悪臭、死臭を嗅いでみたい人のための、似た臭いの「つくり方」まで紹介され、唖然! 日本では、「死体は徹底的に隠される」。TVで死体が誤って放送されると抗議が殺到するそうだ。しかし、「死」を思うことはより良く生きる為に必要だ。2019/01/21
ゆいまある
73
私の父は警察医。趣味は検視。子供の頃から食卓の話題はごく自然に遺体。そんな父の跡を継がず私は精神科医になった。死体好きの父と精神病好きの娘。普段は反目しあっている二人が唯一タッグを組むのが自殺体が出た時です。死体入門とあるので検視に必要な死後変化が中心かと思いきや、死とは何かかに始まり骨から縄文人が蹲踞の姿勢で排便していた(多分)ことまで突き止める。豊富な図やテンション高めの文章に彩られたロマン溢れる死体本。死体に興味のなかったあなたもきっと死体が好きになる、法医学者渾身の一冊。2019/03/20
ゆみきーにゃ
64
《購入》タイトル読み。思ってた内容とは違ったけれど、勉強になったので読んで良かった。写真や図での解説があり、分かりやすく描かれているので読みやすい。2017/10/11
うめ
27
きっちりと論理的な文章の中に織り込まれる笑いがたまらない。何度か吹き出しましたよええ私、不謹慎な事も大好きなので。人は死からは逃れられないのだから。もっと死を学んでも良いと思う。隠せば隠すほど、性と同じに、歪んで捉える人が増えてしまう。とそう思う。人を安易に殺してはなりません、と、倫理から長く諭すのもありですが、意外と早く腐敗して耐え難い臭いを発し、大物だから後処理は大変だし、自分の人生も破滅するので割りに合いませんよと示すのも効果的と思います。人はほら、まこと珍妙な生き物なので。2016/05/08
マーム
27
ミステリー作品を読む上で参考になる知識が得られるかなという期待のもと手に取った本書。特に、京極夏彦作品に出て来た「屍蝋」という死体現象が実際に起こりうるのかずっと半信半疑でしたが、この本によりようやく納得しました。青酸カリによる死体について、口元に顔を近づけると「アーモンド臭」がするという表現がよく使われますが、「アーモンドの実」と同じ臭いだとのこと。なるほどと思いつつもその臭いを嗅いだことがない・・・。また、人が死んで死体が化学変化していく状況を描いた『九相詩絵巻』という書物には感心するやら呆れるやら。2011/07/31
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