- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 日本文学
- > MF文庫 ダ・ヴィンチ
内容説明
雨の午後、俺と彼は恋に堕ちた―夏の雨の中、俺と彼は出会った。時計職人で42歳の俺と、まだ幼さの残る20歳の彼。彼の白く小さな顔、細長い体つきは上等なマネキンのようで、15センチも背の低い俺は、まるで月に恋した蛙だった。一見おだやかな二人暮らしと、その裏にはりついた不安…俺は彼のことを何も知らなかったんだ。哀切な恋愛小説『きみの背中で、僕は溺れる』の沢木まひろ、待望の書き下ろし新作。
著者等紹介
沢木まひろ[サワキマヒロ]
2006年、「But Beautiful」で第1回ダ・ヴィンチ文学賞優秀賞を受賞。その後、「WEBダ・ヴィンチ」や「L25mobile」にて小説を連載。高い読者支持を受け、短編集『ヘヴンリー・ヘヴン』、長編『ブランケットタイム』を上梓。08年刊行の『きみの背中で、僕は溺れる』がロングセラーとなり、版を重ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えりこんぐ
36
恋愛小説が読みたいなー、と本棚から沢木まひろさんをチョイス。BLかーって期待薄だった自分が馬鹿! 切なくて展開も気になって、とても堪能した。同性同士、20の歳の差の野月と蛍。私は野月に近い年齢だけど、共感できたのは野月母。さっぱりしてて格好いい。「親は子供に何言ってもいいの」なんてあんなきっぱり言いたい。【積読98】2023/11/27
はなはな
8
夜中になぜかスイッチが入って再読。42歳野月とその母の関係がいいわー。2014/10/12
はなはな
6
深く誰かと関わりあうこともなく一生を終えると諦念する42歳の独身時計職人・野月のもとに入り込んできた宇宙人みたいな20歳サラリーマン・蛍(実は複雑な事情あり)、二人の訳ありな恋愛を描く連作集。同性同士、22歳という年齢差と世間一般でいう「普通でない」障害なんですが、二人の気持ちや反応はどんな恋愛にも通じるものがあるように感じました。いやー、一気読みしちゃいました。しかし、ダ・ヴィンチ文庫の沢木まひろ作品の表紙、ちょっと照れるんですけど・・・。2013/12/01
Ciel
6
表紙でちょっと迷ったけど、内容は普通の恋愛だった。ただ性が一緒なだけ。好き同士ならそれでいいんじゃないかと思わせてくれた。2012/07/05
ゆっ
3
主人公、野月が不器用過ぎるよー。もっと蛍に優しくしてあげて!とお姉さん目線になってしまう。自分の子供がゲイ、だからなんなの?って一笑するお母さんが格好いい。もう少し、そんなお母さんとの間の話が読みたかったな。2014/10/18