MF文庫
怪談列島ニッポン - 書き下ろし諸国奇談競作集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784840126748
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

116
北に南に恐ろしき話有りの一冊。日本全国を舞台に9人の作家さんが紡いだ怪談アンソロジー。期待通りの満足感が良き。トップバッターの恒川さんはもちろん沖縄からの怪談便り。この中で一番、土地と怪異の雰囲気が味わえたかな。そこからまるで桜前線のように日本列島を北上していく構成もいい。有栖川さんは一番好き。大阪弁の語り口で怪異への手招きが心地よかった。加門さんは東京日本橋から。都会のど真ん中にゆらめく彼方とこちらの境界線を描くのが相変わらず巧い。〆は北の大地より宇佐美さん。ストーリーの組み立てといい、余韻までさすが。2024/07/09

sin

56
『怪談列島ニッポン』と云うフォークロアな題名に似ず良品揃いなアンソロジー…光太郎/人の世のあはれを思う。槇子/天上人の価値観の違い。流人/地層は嘗て生を受けたものの堆積。有栖/残念、近所に勤務先が在ったのに行く機会を失してしまった。日名子/北陸トンネル火災事故は事実だが、こうして物語にしてしまえば架空に転ずるようだ。史郎/好奇心は猫を殺す。七海/東京と云う場所の引き出しの多さをみる。海百合/しかし、祟られる人とそうでない人がいるように、襲われる人とそうでない人がいる。まこと/既読だが、良く出来た物語だ。2023/08/20

がらくたどん

50
先日久々に有栖川有栖の『幻坂』を読んでいて「清水坂」の初出を納めた書下ろしのアンソロを持っていたような・・と。めでたく見つけたので再読登録です♪表題通りの日本列島「土地物」怪談。9人の作家が沖縄・愛媛松山・広島・北陸金沢・足柄北山・お江戸日本橋・秋田の鉱山・北海道釧路湿原を舞台に怪と幽を競う趣向。怨念の残滓・伝説の呪縛から鎮魂の温もりや人の論理を超えた異界からの寄り添いと処変われば品も多彩。今更に加門七海の「肉体を無くした数多の人の息遣いを忘れずに、記憶すること。語ること」がもたらす畏怖と癒しの力を想う。2025/05/27

アーちゃん

48
2009年発行、書下ろし。恒川光太郎「弥勒節」(沖縄)を始めとして長島槇子「聖婚の海」(愛媛)、水抹流人「層」(広島)、有栖川有栖「清水坂」(大阪)、雀野日名子「きたぐに母子歌」(福井)、黒史郎「山北飢談」(神奈川)、加門七海「日本橋観光」(東京)、勝山海百合「熊のほうがおっかない」(秋田)、宇佐見まこと「湿原の女神」(北海道)まで、日本列島の”諸国奇談”9編。作家の出身地を描いたものもあれば全く関係ない場所もあり、どれも面白かった。特に雀野日名子さんは”部長”との軽妙なやりとりもあり笑いつつ読了。2024/07/07

美紀ちゃん

36
怖い本は苦手なんだけど、読んじゃった。「弥勒節」ヨマブリが怖い。2013/10/08

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