内容説明
古道具屋の主人が買い取ってきた“こけしのような物”。まるで売り物になるものではなかったが、店番が店に並べてみるとすぐに売れてしまった。しかし後日、購入者がそれを返品にきた。あらためて店に並べると、またすぐに売れる。そして、返品される。購入者は決まって右手に怪我をして戻ってくるのだった。表題作「木守り」ほか、24篇の怪異短編集。
著者等紹介
木原浩勝[キハラヒロカツ]
1960年、兵庫県生まれ。怪異蒐集家。DVD、映画、コミック、ゲームソフト、携帯サイトの原作・監修など多方面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yu。
21
“アタリ”多いね(´艸`*)。。最初から最後まで、一話残らず様々な恐怖をじっくりと堪能出来る納得の25編の怪談集。。お気に入りは、何故だか決まって“三月二十七日”に命を落とす事の多い一族である友人宅での奇妙な体験が語られる「命日」。久しぶりに連絡を取った旧友と昔話に花を咲かせるなか、電話越しから聞こえる妻と子供達の明るいやり取りにほのぼのとする私だったが、いざ彼らの住む場所に行ってみると‥「電話」。怒りと悲しみは紙一重‥「木守り」、「発狂する家」。今ある地位に溺れるなかれ(一番怖い!!)‥「末路」。2017/09/02
行加
10
夏なので、怪談!!ヽ(*´∀`)ノ ただ怖い、よりも、狐狸の類が引き起こす、ちょっと微笑ましいお話や、悲劇を発端としたお話が多めでしたので、恐怖度は控えめですw 「木守り」も「発狂する家」も、切なかったなあ………2016/08/09
さとちん@脊椎オパ3/10参戦
7
ゾッとしました〜。文体が不評のようですが、新耳袋と違い、体験者本人の語りか情報提供者聞いた話を直接語っている手法は変にきれいな文章にしているより、よりリアルだったと思います。まるで自分が直接怪談を聞いているようで。2011/10/30
水沢晶
4
ずっと気になっていた怪談集。期待しすぎたかな。オチのないのが実話っぽかった、って前に別な本の感想にも書いたな。2022/11/20
K
4
怪異の体験談を集めた短編集。隣りの怪というだけあって、どの話も身近に起こりうるゾッとするものばかり。作品はとても面白いのですが、誤字脱字、言い回しの間違いなどが非常に多く、怖さが半減してしまってるのが惜しい。校正・校閲の手が入っていないのか?と思うレベルです。何かの障りなのかしらという気がして、逆にそこがいちばんこわいかも。2021/08/21