内容説明
作家が“創作という犯行を行った現場”をめぐる旅。軍艦島(長崎県)、明石海峡大橋(兵庫県)、出羽三山湯殿山(山形県)、八つ墓村・獄門島(岡山県)他書き下ろし小説2編を加えた充実の23編を収録。
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。同志社大学推理小説研究会出身。書店に勤務しながら小説を執筆し、89年『月光ゲーム』にて小説家デビュー。その後専業作家に。高度な論理性を披露する本格ミステリの作品では、日本のエラリー・クイーンとの異名を持つ。それ以外にも幻想文学的な作品世界やエッセイなどでも定評を受ける
川口宗道[カワグチソウドウ]
1969年青森県生まれ。写真学校卒業後、新聞社系週刊誌グラビアカメラマンを経て90年、JPS展(日本写真家協会)銅賞受賞。92年フリーに。現在、雑誌を中心にポートレイト、ドキュメンタリーの撮影で人気の若手気鋭カメラマン
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
41
なんか行ったところで事件があるわけでなく、なんか盛り上がりに欠けるなと思いました。基本真面目な人のようなので、酔っぱらってなんかやらかしたみたいなアクシデントはないのであろう多分。2017/10/23
Yuki
34
最初の軍艦島と明石海峡大橋あたりは当時「ダ・ヴィンチ」で読んだのを覚えている。懐かしい。軍艦島の時はコンセプトが決まりきってなかったのもあってか気取った本文だったが、作家の犯行現場を見に行くとか聖地巡礼的なものと目的が固まってきたところで、取材班一行の肩の力が抜けて本文も楽しそうになったのがほほえましい。那須のトリックアート美術館でカメラマンにいろんなポーズ取らされるミステリ作家という絵面が特によかったです。2018/03/29
MASA123
13
推理小説の犯行現場を訪ねる旅で、雑誌「ダヴィンチ」の2000年1月号から2001年10月号までの連載記事。 「備中笠岡から南へ七里、瀬戸内海のほぼなかほど、・・・そこに周囲二里ほどの小島があり、その名を獄門島と呼ぶ。」横溝正史の「獄門島」の冒頭の名文。 自分は、福山市の映画館で「獄門島」を見て、映画と同じように笠岡港から定期船に乗って終点の真鍋島に行ってきた。本書を読んで、小説で設定された島は、そこからもう一つ先の「六島」だったと知る。そうだったのか。 2025/06/01
さっちゃん
9
有栖川ファン、ミステリーファンなら積読本が増えてしまいそう。有栖川有栖がミステリーの舞台でお馴染みの場所を訪れるエッセイなのだけど、一人のミステリーファンとしての彼のワクワクが伝わってくる。各旅の最後にはテーマに合う作品が紹介されていて、思わずφ(..)メモメモ。そして紹介されている地を自分も訪れたくなる! 江戸川乱歩、横溝正史など、昔ワクワクしながら読んだあれこれを久しぶりに読みたくなってしまった。 2018/08/02
黒猫
8
ミステリの舞台となった場所や有名作家のゆかりの地などに、有栖川有栖が実際に赴いた様を書き綴った一冊。この本を片手に実際にツアーとして旅に出たくなります!!関連作品の紹介もあって、読みたい本が増えるなぁ。。私にとってのミステリの旅はまだまだ続きそうです!嬉しいねぇ〜♫2014/07/22