内容説明
許さん。復讐の鬼と化した俺は三年間洞窟にこもって本稿を書き綴った。芥川賞受賞第一作。
目次
ファッションの引導鐘―1995年5月
ロックの泥水―1996年4月
地獄のボランティア―1996年11月
紐育外道の小島―1998年7月
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーぼー
46
笑えて笑えないのが本書の面白い所以。でも今回は町田さんの恨み節に踊らされてばかりはいられない。外道達もまた人の子。外道には外道の言い分がある。彼らの必死さ、虚しさを人ごととは思えぬ。己の理念に、或いは組織の掟に善良に努めるがゆえ否応なく外道に仕立て上げられることもあるのだから。それでも業界人特有の胡散臭さと独自に進化した生態には社会性を隔てた得体の知れぬものを感じるわけで。誇張はあるにしても。ピュアなハートのマーチダさんVS百鬼夜行魑魅魍魎。アッチの世界もコッチも違うようで似たようなものか。2015/06/11
ころこ
42
読むスピードと内容の理解で、後者が遅いと難しいと感じる。作者の小説は無内容なので、そもそも理解の必要が無いため読む疾走感だけが残る。ましてや本の表紙に作者の写真を載せるとは、常識的にいって小説とは認められない。フィクションとエッセイ風の日記の間に得体の知れないものとして、コンテンツよりもライブとしての読書として楽しめる。2024/11/30
桜もち 太郎
5
どのページをめくっても怠惰、愚癡、文句がリズムよく刻んでいるなぁ。外道の連中を叩き斬るって感じ。でもあとがきでは関係各位、読者に御礼の言葉。やっぱり町田氏はファンキーで善き男なんだよね。それにしてもニューヨークで町田氏に騙されたしゅず子さん、一体どこに行ったのでしょうか。2015/07/02
あはあみ
5
今まで読んだ町田作品の中で一番読みやすかった。慣れただけかも。すごい面白かった。想像しただけでむずむずする。「ロックの泥水」読むとこの人も色々苦労してんのね…と思う笑2011/05/08
黒うさ
4
表紙の写真が格好いい。 マーチダさんが、色んな業界の外道と仕事した実録?みたいなもの。色んな人がいるんだな~ほんと町田さんも大変だよと同情しつつおかしかった。2013/12/07
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