出版社内容情報
刑事部長の息子で高校生の霧島智鶴は、究極の無気力にしてどんな無理難題も解決できる天才。たぐいまれな推理力により、刑事からも一目置かれ、様々な事件にアドバイスをしていた。そんな彼のもとに次々と事件が舞い込む。ちぐはぐな交換殺人、豪邸に届いた怪盗からの予告状、作家の謎の自殺、さらには赤い紐を使った連続殺人……。
しぶしぶ事件に挑む智鶴だが、彼を嫌うエリート刑事・上諏訪と対立。どちらが先に解決するのか勝負に――!
気鋭のミステリ作家のデビューシリーズ2巻が、加筆修正、さらに書下ろしの番外編も追加した完全版として再誕!
・目次
プロローグ
第一章 世にも奇妙な交換殺人
第二章 怪盗が常に華麗とは限らない
第三章 夏バテ気味の安楽椅子探偵
第四章 あてにならないミッシングリンク
番外編 あまりにも不毛な推理合戦
単行本版のためのあとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三編 柚菜
6
前作同様、“目の前の謎に無気力でありながら無関心でいられない”探偵・霧島智鶴の活躍が描かれている。今作では『交換殺人』『怪盗』『安楽椅子探偵』『ミッシングリンク』『日常の謎』と、ミステリーの畑をあちらこちらへ歩き回るような体験をすることができる。連作形式だが新キャラ・上諏訪の存在が縦軸となり、『警察VS探偵』の構造を深掘りにしていた。書き下ろし短編を含め、最後まで楽しく読むことができる。ミステリー初心者にもオススメできる一冊だ。6/16マイナビ出版さんより刊行予定🧶2025/05/23