出版社内容情報
蛍石水族館の運営スタッフ・芽衣は、閉館後の水槽の前で生き物たちに話しかけながら過ごすのが日課。ある日、芽衣の問いかけに答える声が――それは数日前にやってきたジンベエザメだった。その日から自称・ミスターのジンベエザメは芽衣の大事な友達になり、水族館で持ち上がるさまざまな謎を一緒に解決していくことになる……。
イルカトレーナーになる夢に挫折した芽衣と、紳士なジンベエザメが力を合わせて謎を解決していく、心あたたまる友情物語。
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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
16
水族館の運営スタッフとして働く芽衣が、ジンベエザメのミスターの力を借りながら、来館する人々の悩みに寄り添うお話。 主人公の芽衣が、とても素直で真面目で頑張り屋で、心から応援したくなるキャラクターでした。 無愛想で頑固なおじいさんが水族館に通う理由を探す『ペンギンだけが知っている』が特に好きです。ラストは温かい気持ちになります。 イルカトレーナーの佐伯くんも先輩スタッフの小林さんも素敵で、蛍石水族館に行ってみたくなりました。もちろん、手描きマップを見ながら回ります!2024/11/15
ジャム
3
すごく良かった! 誰かのために考えることや、悩みんだり、向き合うことは同時に自己理解を深めることでもあるんだろな。 どの章も優しく温かい物語であり、特に第4章は、高校生の頃自分も同じようなことが会ったのでめちゃくちゃ感情移入してしまった。 夢や目標を変えるって逃げだと思われるかもしれない、今までの努力が無駄だったのではと私も思っていたので、この作品を読み、夢は私たちを制限するのではなく、むしろ新たな道を切り開く力で、自身の可能性を広げるものなんだとだと気付かされた。2025/01/10
m.t
2
表紙に惹かれて購入。読みやすくほっこりする話でした。水族館大好き〜2025/04/19
びぜんや
2
ジャケ買い、またはタイトル買い。水族館で起きる些細な出来事を描いた日常系ミステリとしても読めますし、人語をしゃべる(ただし聞こえるのは主人公だけ)ジンベエザメが出てきてファンタジー要素もありますし、だけどそれぞれのエピソードがハートフルな解決に導かれて、安心して読むことが出来ます。夜も休日も生き物やお客さんのことを考えている彼女ら、そしてその職場を「ハード」「ブラック」とくくることも可能でしょうが、きっと水族館というのはこういう「プロフェッショナル」が支えているのだろうなと思わされる好著でした。★★★★☆2025/02/08
やまうみ
1
イルカトレーナーになる夢を持って努力していた主人公が就活に失敗して夢が叶わず、就職した先もブラックで…退職し、もう1度若い頃見ていた夢を叶えるために水族館に就職を果たすと、大学の後輩が、イルカトレーナーになっていた。という重い設定もありつつ、本編はジンベイザメのミスターとの交流やお客さんとの話でどの話もじんわりあったかな気持ちになれました!読み終わったら水族館に行きたくなる素敵なお話しです!2025/02/08
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