出版社内容情報
幼い頃から人ならざるものを視ることができた文子は奉公先から気味悪がられ、暇を言い渡されてしまう。
ある日、呪いのせいでお面が外せない古道具屋の店主・蔦野清志郎との縁談が持ち上がる。
いざ古道具屋に赴くと、「表向き夫婦だが、妻として扱う気はない」と宣言された。
しかし、古道具屋の仕事を手伝う中で文子は己の居場所を見つけ、清志郎と少しずつ心を通わせていく――。
内容説明
嫌われても、居場所がなくても、人生は続いていくのだ。幼い頃から人ならざるものを視ることができた文子は奉公先から気味悪がられ、暇を言い渡されてしまう。ある日、呪いのせいでお面が外せない古道具屋の店主・蔦野清志郎との縁談が持ち上がる。いざ古道具屋に赴くと、「表向きは夫婦だが、妻として扱う気はない」と宣言された。しかし、古道具屋の仕事を手伝う中で文子は己の居場所を見つけ、清志郎と少しずつ心を通わせていく―。
著者等紹介
猫屋ちゃき[ネコヤチャキ]
乙女系小説とライト文芸を中心に活動中。2016年9月に『こんこん、いなり不動産』が「第2回お仕事小説コン」で特別賞を受賞し、2017年4月に書籍化デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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紅羽
5
幼い頃から不遇の人生を歩んできたヒロインが呪いのせいで日常的にお面を被った訳アリな相手と結婚させられる和風版、美女と野獣物語。普通ではない二人が共に過ごす内に心を寄せ、特別な存在になっていく過程が微笑ましいです。その後、二人は祝言を挙げたのか、異母妹に幸せになった事を報告出来たのか、二人がどうなったのかも気になります。2024/09/07
色素薄い系
4
文子の容姿に関して気に食わないと思っていても美人と認めているのが不思議だったけど文子はイヤミで言ってると思ってたんですね。それにしても妹が途中結婚報告に来たけど怪しさしかなくて上手く行ったのかが気になっていたのに続報が無かった…刀の侍が意外と表情豊かっぽい感じがしたのでこれからも2人を守ってくれるといいな。清志郎と文子はまだお互いの気持ちをはっきり伝えてないのでちゃんと夫婦になるまで読みたかった。最初トキさんとハナさんは幽霊なのかと思っていたけど実体があって安心した。2024/10/16
あずとも
4
翁面を人前で外すことができない古道具屋主人と、人ならざるものが見える上にに義母異母妹に虐げられ居場所がない主人公が、訳ありの結婚生活の中で古道具を通じて心を通わせていく物語。王道だけれど王道にありがちな虐げていた方の行く末がほぼ言及されていないのは珍しいかも。2024/06/29