出版社内容情報
居飛車が王道で、振り飛車は傍流、とわれわれは思い込まされてこなかったでしょうか。本書は、その常識を疑う意欲的な本です。横山友紀四段によれば、ダイレクト向かい飛車という戦法には数多くのメリットがあり、居飛車の▲2六歩という手をとがめることができるのだと言うのです。経験値で勝負する、という発想ではなく、優秀で普遍的な戦法だからダイレクト向かい飛車にする、と自信をもって言えるようになる一冊です。
内容説明
『ポジショナル・プレー』の概念で振り飛車のイメージを刷新する。居飛車を論理的にとがめにいく。
目次
イントロダクション
第1章 左銀が主役~美濃囲いでガンガン攻める
第2章 先手6五角の乱戦は怖くない
著者等紹介
横山友紀[ヨコヤマトモキ]
2000年生まれ。兵庫県加古川市出身。2021年、四段。若手振り飛車党のひとりとして注目を集める。四間飛車や角交換振り飛車を得意とし、本筋の手を積み重ねていく棋風。本書が初の著作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akihiko810/アカウント移行中
17
ダイレクト向かい飛車の棋書。チェスの「ポジショナルプレー」(好配置)の概念を元に解説。 横山四段初の著書だそうだが、文章が独特で面白い。 D向飛車には▲65角の乱戦の対策が必須だが、馬成りから金が手持ちになる展開だと、(歩のない)四間飛車に振りなおして、▽54角が玉・飛車先を睨んだ好配置だそう。2024/12/04
kinaba
0
☆ かなり相当にクセがある文体だけれど、棋書にはこうあって欲しいと自分が思うスタイルが貫かれていてとても良い。この局面の自陣敵陣の利点欠点はこうだから、こうすると、とにかく単純に理由付けを割り切ってしまって言い切る。あるいは、双方最善を尽くした手順へと収束するのではなく、百のバリエーションに対して必殺手順を炸裂させるという形で書き切る。何度も読み返さねば⋯。この調子で色々な戦型の解説執筆して欲しい2025/08/20