出版社内容情報
『将棋世界』で大好評連載中の「藤井将棋観戦ツアー」が待望の書籍化!
藤井聡太三冠の将棋をAIを利用して徹底的に分析する人気企画です。
案内人は棋士にして東京大学博士課程在学中のAI研究者でもある谷合廣紀四段。
難しい局面で、藤井聡太はなぜ正しい手を選べるのか?
指されなかった水面下の攻防も含めた濃厚な解説で藤井聡太の技術を解き明かします。
内容説明
その目には、何が見えているのか?将棋世界の大人気連載「藤井将棋観戦ツアー」を書籍化!東京大学大学院でAIを研究する異色の棋士、谷合廣紀四段が徹底分析。藤井聡太の「読み」と「間違えない技術」
目次
総論・AI時代に藤井聡太の将棋をみるということ
VS永瀬拓矢二冠
VS広瀬章人八段
VS長沼洋八段
VS杉本真隆八段
VS佐藤天彦九段
VS豊島将之竜王
VS松尾歩八段
VS中村太地七段
VS八代弥七段
VS渡辺明名人
VS山崎隆之八段
VS稲葉陽八段
VS永瀬拓矢王座
著者等紹介
谷合廣紀[タニアイヒロキ]
1994年東京都生まれ。2006年、6級で奨励会入会。中座真七段門下。2020年4月四段。プロ棋士であると同時に、東京大学大学院博士課程に在学中の研究者として二刀流で活躍中。大学院での専攻は自動運転技術などの人工知能関連で、将棋AIもフルスクラッチで制作するなど造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
28
東大博士課程在学中の棋士・谷合廣紀著の2021年出版書籍。藤井聡太の棋譜13局をAI(ソフトYaneura、水匠)及び自力で解析した労作。AIは理由は示さないので有難い著作である。棋力乏しく自分には難解すぎたが、藤井の選択がAIの選択と驚くべき一致し、合わない時も膨大な変化を読みきれないと指せないといった理由があることは判明。数億の差し手を比較検討して結論をだすAIと読む手に限界ある藤井聡太の差し手が一致するのは驚き。不必要な読みを省略して結論に至る人間の能力に感嘆を覚える。谷合さんの棋戦での活躍も期待。2022/09/29
多分マグマグ
2
【図書館本】正直将棋のことは詳しくないのだけれど、藤井聡太棋士はすごいのだなと思った。2023/04/10
水煮丸
0
東大大学院在学中でAI研究者でもある現役棋士谷合四段が藤井将棋13局をAI解析しながら解説する本。低スペックだが私の環境でも水匠を動かしながら読み進めた。実際、藤井の対局相手もソフト推奨手を指すことは多く、藤井が推奨手を指さないこともある。ソフトの示す最善手と一致するから凄いという単純な話ではない。藤井は読む力が優れている上に、持ち時間の中でどういう局面でどの手を深く読むかの選択が優れているのだと思った。最善手かもしれない読み切れない手より「実戦的な」手を優先することもあるが、勝負所は外さないのが凄い。2024/01/04