感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒダン
11
簡素な実戦形から妙味ある手順が現れる塚田の詰将棋作品集。帯の「実用度No.1」に偽りはない。実際に解いたのは半分ほどで、1割位は深く考えずに答えを見ただけ。上級者向けは難易度も高く伏線手など高級な手筋も見られる。見ていて思ったのは現代の詰将棋界(=詰将棋パラダイス)とは異なる作品評価の基準を持っているということ。塚田作品は合駒の非限定や収束の緩みに慣用だが、初形の綺麗さに強いこだわりがある。そこで逆算を基本とするのではなく正算を基本とするという創作方針があると思われるが、これも現代では推奨されていない。2016/01/01