出版社内容情報
"インディアンの哲学が味わえる、詩と散文と絵の本。英語原文も完全収録。
プエブロ族の古老たちが語る単純だが意味深い生き方を、彼らの肖像画とともに収録した全米ロングセラー。その詩は、無数の名詩選や教科書に転載され、追悼式や結婚式でも朗読されてきた。
「宇宙の流れの中で、自分の位置を知っている者は、死を少しも恐れない。堂々とした人生、そして祝祭のような死。ネイティヴアメリカンの哲学は、我々を未来で待ち受ける」(中沢新一氏推薦文より)"
内容説明
インディアンの死生観を味わう。いつかどこかでまた会おう。大地に根ざして年を重ねたインディアンたちの大らかで、重みのある言葉―心の糧として、あなたに何度も噛みしめてほしい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
103
Every winter my father rode his pony out to the buffalo ... After he killed a buffalo, he would eat the warm liver raw.Then he would warm his hands inside the baffalo.If the white man takes our water.what do we have left? The land is no good without it 2019/01/16
buchipanda3
93
先日読んだ坂本龍一氏の本で紹介されていたことから手に取った。インパクトのある題名だが、元はプエブロ族の古老たちの姿に共感した著者が彼らの道理を想って謳い上げた詩の一文。その詩の全文を読むと、この言葉は皮肉の意味ではなくポジティブなものに見える。それは新たな四季を幾度も迎える自然に由来し、大地と同化して生きる彼らには普通のことなのだ。人生はダンス、大地や空のリズム、人生のリズムは純粋で自由。目線を人のものから木や岩、そして鷲へと変えた時、固定観念から解き放たれ、忘れていた何か大事なものを思い出せる気がした。2023/09/19
NAO
78
ナンシー・ウッドは、タオス・プエブロ・インディアンとの30年以上交流の交流の中で、大地との深い結びつきに根ざした、彼らの高雅な精神性学び、自らの詩・小説・ノンフィクション・写真といった多岐にわたる仕事に反映させてきた。『今日は死ぬのにもってこいの日』は、タオス・プエブロ・インディアンの死生感を強く反映した詩集で、いくつかの詩に分かれているようでもあり、全体がひとつの叙事詩のようでもある。中でも、木の葉についての詩が印象深かった。夏が終わるのは木の葉が死んでいくため、枯れ葉は新しい生の肥やしになる。⇒2020/10/26
えりか
59
「インディアンの哲学が味わえる、詩と散文と絵の本」本当に素晴らしかった。強い衝撃、震えるものがあった。何度も読みたい。頭と心をスーっと軽くしてくれた。自然と共存し、大地や空、獣や木と一体となっている彼らの言葉はシンプルで美しく、そして強い。ありのままを受け止めること。私は全ての一部であり、全ては私の中にある。そう思うとなんて安心するのだろう。死は悲しみではない。それは新たな生への円環の始まり。喜び。あぁなんて強いのだろう。いつでも「今日は死ぬのにもってこいの日」と思っていたい。好きすぎて上手く書けない。2016/09/06
seacalf
35
焚き火の炎のゆらめきを眺めながら、詠唱でじっくり、じっくりと心に染み込ませながら味わいたい言葉の数々。本を開いて読んだ時それぞれに、呼応して返ってくるものが違うような言葉達。p78に紹介されてる詩が、とても大好き。こればかりはいつ読んでも元気になれそう。個人的には、巻末の英文紹介が嬉しい。詩の翻訳は、想像力がより喚起されるので勉強になる。難を言えば、その想像力が損なわれるので、詩の内容とはまったく関係ないフランクさんの緻密な人物画は、表紙以外には要らなかったかな。2017/03/11
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