出版社内容情報
著者は元祖バックパッカー、今はタイ北部の寒村で会社を営む日本人。十数年前、旅の途中に立ち寄ったタイが妙に気に入り、チェンライ出身の奥さんの元に婿入りしてしまった。物も職もないけれど、さほどお金も必要としなかった八〇年代から、豊かになる一方で何かが失われつつある現在までのタイ農村の移り行く様を、身をもって体験してきた著者が語る「タイの田舎に暮らすということ」とは・・・。茅葺きの屋根から夜空に瞬く星を眺める暮らし。闇宝くじ、闇賭博・・・賭け事に無我夢中の村人たち。血の滴る生肉やネズミの開きを好む一方で、野草や花を上手に食べる村の食事。医者いらずの毒吸い卵、物の怪、まじない師、置き屋の麗人、男と女の愛憎劇、騒がしくも物悲しい祭り・・・。豊かな自然と、伝統と、今を楽しく生きる村人たちのお話です。
●住居にまつわる話
トタン屋根の家/天井に瞬く星/ぱりぱりパンツ/テレビと隣人/日本草
●近所の人々にまつわる話
ム婆さんの曲がった脚/カンが吠えた/マンゴーとターク爺さん/オーンは結婚常習犯/
酒豪セーン爺さん/運び屋ペーおばさん/ドンの火縄銃/夜間専用映画館/
●商いにまつわる話
自由市場/田舎床屋礼賛/たばこの火事/再生ライター/
●お化けにまつわる話
お月婆さんが鳥になった/ピーピーピー/伸びる竹棒/長靴コワイ/
●寺にまつわる話
村の僧呂/寺の効用/
●車にまつわる話
名所/免許証騒動記/コワイ話/豚が鍋をかぶってやって来た/
交通違反/タイ人ドライバーの不思議な習性/緑バス/
●男と女にまつわる話
既婚のミス/我慢が怖い/妹よ/女はアヒルを飼いたがる/
●子供にまつわる話
学校と先生/スクールバスの旅/今日は誰と寝る/子供のために/
●常識にまつわる話
おとなしいタイ人/ラジオの音が聞こえない/仏の背に金を貼る/情けは人のためならず/
盗む人盗まれる人/先着順/カーン/お医者サマ/
●伝統にまつわる話
出産並み一丁/猫と新築祝い/夫婦は木綿の糸で結ばれる
内容説明
物も職もなく、そのかわり、それほどお金を必要とすることもなく、人々は太古とたいして変わりない生活をのんびりと送っていた80年代。地価が100〇倍にも高騰し、物はあふれ、農村からは若者が消え、みな忙しく生活に追われるようになってきた90年代。本書はそんな過渡期のタイ北部農村の見聞録である。
目次
住居にまつわる話
近所の人々にまつわる話
商いにまつわる話
お化けにまつわる話
寺にまつわる話
車にまつわる話
男と女にまつわる話
子供にまつわる話
常識にまつわる話
伝統にまつわる話〔ほか〕
感想・レビュー
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