内容説明
本書は現代会計における将来予測要素の拡大現象に着目し、将来発生事象(将来キャッシュ・フローに典型化される)の会計認識領域化の現状、それにともなって必然的に生ずる将来予測要素の内容(性質)とその増大化の状況、それらを支える会計概念・理論の枠組、個別会計基準の内容の諸点について、考察するものである。
目次
将来事象導入論理の展開
財貨動態会計の構造と機能―仮構的収支導入の意味
キャッシュ・フロー概念と将来事象の認識領域化
将来キャッシュ・フローと公正価値測定
包括利益―将来事象予測と公正価値導入の利益概念
年金および退職後医療給付等の会計における将来予測要素の導入
偶発負債会計
アメリカの損傷会計における将来予測要素の導入
デリバティブ会計における将来事象の導入―FASB財務会計基準ステイトメント第133号を中心に
従業員ストック・オプションの会計における将来予測要素の導入―FASB財務会計基準ステイトメント第123号『株式による報酬の会計』について〔ほか〕