内容説明
律令制は、依然として日本古代史研究の中心的課題であり、とりわけ日唐律令制の比較研究は、その基礎である。1999年の天聖令の発見、2006年の公刊は、この研究に新しい段階を将来した。本書は、この新しい時点に立ち、第一部では、東アジア世界の中で日本の律令継受を位置づけ、古代官僚制の特色、漢字や医学などの文明受容、唐の礼制の継受などをとり上げ、律令制の意義を解明する。第二部では、財政史・軍事史・大宝律令などの分析視角を提示し、第三部では厖大な律令制研究史を回顧し、天聖令公刊の意義について展望している。
目次
日本古代史をアジアの中で考える―序言にかえて
第1部 律令制の意義(「東アジア世界」における日本律令制;日唐律令官僚制の比較研究;律令法の継受と文明化;律令と礼制の需要)
第2部 律令制分析の視角(律令と古代財政史研究;軍防令研究の新視点;律令継受び時代性―辺境防衛体制からみた)
第3部 律令制研究史(律令制研究の流れと近年の律令制比較研究;律令制研究の成果と展望;北宋天聖令の公刊とその意義―日唐律令比較研究の新段階)
著者等紹介
大津透[オオツトオル]
1960年東京都に生まれる。1983年東京大学文学部(国史学専修課程)卒業。1985年東京大学大学院人文科学研究科(国史学専攻)修士課程修了。1987年山梨大学教育学部講師。1990年同助教授。1997年東京大学大学院人文社会系研究科助教授。2002年~2003年ジュネーヴ大学招聘教授。2010年東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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