出版社内容情報
人様の罪を着せられて44年。29年間の服役人生は決して不幸ではない。絶望を希望に変えて生きてきた。
内容説明
20歳に秋に始まった冤罪との闘い。43年7カ月に及んだ歳月は、まったく無駄な時間ではなかった。自分にとって必要な時間だった。無実の罪を着せられて29年間を獄中で過ごす。絶望しながら、人の優しさに触れ、人を想う心を知った。齢74、末期癌。余命宣告を受けた今、伝えたいこと。
目次
強さと優しさに
余命1年の宣告
待つ
事件発覚―20歳 1967年8月30日
夜風に金木犀は香って初めての手錠は冷たかった―20歳 1967年10月10日
人をだました心が自分をも裏切って嘘の自白をした―20歳 1967年10月15日
嘘が真実に変わった 人殺しの犯人だと裁判官が言った(一審判決・無期懲役)―23歳 1970年10月6日
寒い季節よりも冷たい言葉で裁判官が誤りを重ねた(二審判決・控訴棄却)―26歳 1973年12月20日
母が逝った それでも春風が吹いた―30歳 1977年3月20日
看守の鋭い足音が最高裁判所の決定を運んで来た 刑務所生活が始まった(最高裁上告棄却・千葉刑務所に服役)―31歳 1978年7月3日〔ほか〕
著者等紹介
桜井昌司[サクライショウジ]
1947年栃木県生まれ。高校中退後いくつかの職を転々とする。67年茨城県北相馬郡利根町布川で起きた強盗殺人事件の容疑者として逮捕され、78年に無期懲役確定。29年間を獄中で過ごし、96年仮釈放。利根町に住み、土木建設会社に勤務する傍ら、第二次再審請求申し立てに向けて準備を進める。2001年第二次再審請求申し立て。05年地裁による再審開始決定。09年特別抗告棄却で最高裁による再審開始確定。11年無罪判決。事件後、43年7カ月を経てようやく無実が認められる。服役中から詩作と作曲に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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