出版社内容情報
一度ちゃんと考えておくといい。いつか来る死について。
内容説明
72歳の糸井重里が、400人以上を看取ってきた82歳の訪問診療医と「死」を入り口に語り尽くす。
目次
糸井と小堀が語る1 生きてきたように
糸井が語る 先がそんなにないと思うとピリッとする
糸井と小堀が語る2 死と手をつなげたら
小堀が語る 家族の歴史も事情もそれぞれ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじ
23
糸井重里と在宅医療に理性的に取り組む高齢医師の対談。生かす医療から死を受け入れる医療へ。その辺りは前別の本で読んだ「自然と枯れる」考えに近く、私も同意。そんな彼も若いうちは外科でバリバリ手術をしており、若い医者は延命医療の現場で精一杯働いてからこちらの医療に来なさい、きちんと生かせなければ適切になんて殺せないから、とのこと。(字面にすると身も蓋もない…)それにしても糸井重里氏も高齢者なんだなと、対談以外の部分を読んでひしひしと感じました。岩田さんはそんなに大事な人だったんだなぁ。2022/01/27
コンチャン
23
死ぬということを論じることがこんなにも難しいものなのかと読みながら改めて知りましたし、それを両名がしっかり分かりやすく対談されているので、とても伝わりやすい内容でした。誰にでも必ず訪れる死というものを、たまには見つめなおしてみることが大事ですね。2021/03/21
梅ちゃん
21
コピーライターとして一世を風靡した糸井重里さんと、訪問診療医として400人以上の看取りかかわってきた小堀鷗一郎さんの『死』に関する対談本。私ごとでは、17年前に父が逝き、この夏に母が逝き、次は私の番やなぁと思うこの頃。どういう死に方をするのか考える。家系的には癌やろなぁ。無理な延命は望まず、痛みや苦しみがないようにしてほしいなぁ。母も同じこと言ってたなぁ。小堀先生の『死を生きた人びと』も読んでみたい。 2021/10/31
つーちゃん
16
ほぼ日の糸井さんと、森鴎外の孫で医師の小堀さんの、「死」についての対談。死を恐れすぎず、あこがれすぎず、ちゃんと考えるの大事だよねーって感じ。1ヶ月に6人看取る小堀さんが、「人は生きてきたようにしか死ねませんからね」って言ってたのは心に残ったなぁ。みんな平等に死は来るのに、どうしても話題にするのを避けちゃうから、イザというとき困るのね。ただし、どんな死に方であれ、残された方は何かしらの後悔は残るらしい。なるべく家族に負担は残したくないなぁとか、色々考えるきっかけになる。2022/11/11
pirokichi
13
昨年1月に読んだ小堀鷗一郎さんの著書『死を生きた人びと』と、昨年11月に観たその訪問診療のドキュメンタリー番組(NHK)がとてもよかったので、本書を見つけた時迷わず手に取った。82歳の訪問診療医と72歳の㈱ほぼ日社長でコピーライター糸井重里さんの対談。「死は『普遍的』という言葉が介入する余地のない世界であり」、ひとりひとり、だということをあらためて思った。「85歳を過ぎたら、どういう死が望ましいか一回は考えておく方がいいでしょう」とあるが、85歳って遅いのでは…。2021/01/10