内容説明
やりたいことは諦めない。やりたくないことは我慢しない。たどり着く場所は、結局同じだから。直感に従って生きてきた思想家の悔いなき半生記。
目次
第1章 生まれたときから、嫌なものは嫌(小学校で登校拒否;高校中退、そして家出;東大には入ったものの)
第2章 場当たり人生、いよいよ始まる(合気道という修行;翻訳会社アーバン・トランスレーション;研究者生活の実情;離婚、そして父子家庭)
第3章 生きていくのに一番大切な能力(仕事のやり方を工夫する;批判するより褒める;無理な決断はするな)
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。武道家(合気道7段)。道場兼能舞台兼私塾「凱風館」館長。神戸女学院大学名誉教授。翻訳家。専門はフランス現代思想史。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
75
ただボーっとしてしているだけでは、何ともならない。やってみる、考えてみる・・・これがあるから、なんとかなってきたんだと思う。時代、環境、いろんな要素があって、出会い・タイミングもある。それでも、自分なりに・・・。あとは、諦めない部分を持つ一方で、諦めちゃうことも必要だ。2019/10/25
ネギっ子gen
71
【一番大切なことは、あなたの心と直感に従う勇気を持つことです。byスティーブン・ジョブズ】嫌なものは嫌。フランス文学者で武道家で思想家である神戸女学院大学名誉教授が書いた、自叙伝。いじめが原因で小学校を登校拒否。受験勉強が嫌で日比谷高校中退。親の小言が聞きたくなくて家出。大検取って東大に入るも大学院3浪。男として全否定された離婚。仕事より家事を優先して父子家庭12年。と読みどころ満載。【脳内BGMは、無論あの無責任男の――】♪銭のない奴あ 俺んとこへ来い 俺もないけど 心配すんな 見ろよ 青い空 白い雲~2023/06/16
たま
64
内田樹さんの回想記。高校中退、大検、東大のあたりは首を傾げながら読んだ。無頼派ぶりが強調され、書かれていないことが多く韜晦が匂う。後の方の日比谷高校同級生への追悼文から、若さの屈折を感じて納得。大学を出て70年代半ば、合気道に出会ったり翻訳のアルバイトから翻訳の会社を立ち上げたりするあたりは筆致が真っ直ぐになって面白くなった。IBMの電動タイプや初期のワープロは私も懐かしい。最後は人生論。決断とか選択とかはせずに自然な流れで歩け。武道から得たものというが、経済的に恵まれた団塊の世代的だとも思う。2023/07/25
テクパパザンビア
62
面白かった。とても素直に書かれた自叙伝だと思った。『そのうちなんとかなるだろう』って自分に自信のある人間だから言えるんでしょうね…。2019/12/30
tokko
54
これまでたくさん読んできた内田先生の本とは少し違う趣向です。これまでの人生を振り返りつつも先生の思想を形作ってきた経緯にも触れられているという、たいへん興味深い内容でした。今まで出来上がった思想だけを読んでいたけれど、こういう時間の流れの中で醸成されてきたのだということがわかればまた違った印象になるのかもしれません。2019/09/02