ロンドンで本を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 337,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784838712410
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0095

内容説明

イギリスの書評は知的で面白い読み物だ。読むに価する本の魅力を、普通の読者に向けてすっきりと語る。そして読者を本屋さんまで走らせる―そんな見本が41本。

目次

ヨーゼフ・ロート『聖なる酔っぱらいの伝説』―聖人の人生(マイケル・ウッド)
ミラン・クンデラ『冗談』―クンデラのジグソー・パズル(デイヴィッド・ロッジ)
ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』―クンデラと俗悪なもの(ジョン・ベイリー)
ジョン・クレランド『ファニー・ヒル』―一九五〇年のマージー・サウンド(ブリジッド・ブローフィ)
コナン・ドイル『オックスフォード版シャーロック・ホームズ全集』―戸棚に隠されたケルト人の謎(匿名氏)
イーヴリン・ウォー『大転落』―うんと派手な服(キングズレー・エイミス)
グレアム・グリーン『事件の核心』―罪は幸福か?(イーヴリン・ウォー)
アンガス・ウィルソン『服毒したあと』『動物園の責任者』『ミセス・エリオットの中年期』『笑いごとではない』『荒れた庭、あるいは書くということ』―いつも慎重だった男(アントニー・バージェス)
アニータ・ブルックナー『異国の秋』―生涯の友人(ルース・レンデル)
デイヴィッド・ロッジ『小説の技巧』―彼の本を手本にして(A・S・バイアット)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

12
【概要】丸山才一氏が選んだ英国書評とそれに対する簡単なエッセイを収録する。【感想】対象の本が同じでも評者や翻訳者の違う書評も選ばれており、書評者が違えば書評がこうも変わると分かりやすい。作者や作品の紹介に他の作者なり作品を多数引き合いに出すので、想定する読者層もレベルが高そうだ。書評の対象となるのは文学が多いが辞書や写真集、果てはダイアナ妃についてのゴシップ本と話題にすべきものから触れないといけないものまで豊富で、その分評者の書きぶりにも心情が反映されているように思える。2022/04/03

ロピケ

7
書評を読むのが好きなので、前からタイムズ文藝付録に憧れてはいた。しかし、語学力不足で読み通す自信が…なので、この本の存在を知った時は嬉しかった。書評するのも、されるのも、イーヴリン・ウォー、サルマン・ラシュディ、カズオ・イシグロ、ジュリアン・バーンズなどイギリスものに親しんでいる人ならばうわ~と思うはず。面白いのはダイアナ妃のゴシップ本やマドンナの写真集にまで書評がついてしまうあたり。丸谷さんはマドンナの写真集などに噛みつくなって感じで書いてるけれど、やはり女性目線で見れば大仰にばかり構えてもいられなくな2011/02/18

noémi

5
一流人が書いた書評の数々・・・なんだろうけど、知らない本は読んでもさっぱりだ。思うに書評とは読んだ人が読むものなのか、それとも知らない人にもその本を薦めるために書くものなのか・・・・あるいはその両方のためなのかと疑問。イギリスの一流誌を読む人々ってレベルが高い人々ばっかりなのね。けっこうそこら辺、ばっちり階級差みたいなものがあるのかもしれない。あと気になったのが《源氏物語》の書評。・・すごい勘違いのオンパレード。本編と宇治拾帖のことをなぜ《ジェーン・オースティンもの》と《嵐が丘》だと思うのか? 苦笑 2011/03/21

まこ

3
いくつかの書評から、「自分はこの本が好き、書評を書きたい」という想いが伝わってきて、熱意のある・読みたいと思わせる書評とはどういうものかなんとなくわかった。日本文学が外国で読まれて、その書評の中に本文の抜粋があり、さらにそれを和訳しているのがなんか不思議。2014/09/15

viola

2
イギリスの書評を著名人が翻訳したもの。 せめてあらすじを知っている本でないと何が何だか良く分からなかったけれど・・・『日の名残り』、『ダイアナ妃の真実』、そして何より『源氏物語』が興味深い。日本の作品をイギリス人が書評を書き、更にそれを和訳・・・って面白い。 イギリスでもかなり売れたんだ・・・・全然知らなかった。2009/12/07

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