感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
103
国文学から平家物語に出てくる「那須与一」とは何か?を、丁寧に読み解いた本。限りなく非実在の存在である「那須与一」を平家物語のテクストに編入し、育てた集団は誰か?また、「英雄としての那須与一」を必要としたのは誰か?と、言う日本史の分野へも越境し、その正体を明らかにしている。もちろん、以前、感想で記した西遷御家人「備前那須氏」もその集団である。物柔らかな印象を与える表紙とは裏腹に、国文学のやっていること、そして、なんで小中高と国語をやらないといけないか?と、言う根本まで読者に悟らしめていることであることだよ。2022/08/04
榊原 香織
68
イラスト表紙に騙されましたw ほぼ学術書です。那須与一扇の逸話一つでここまで濃厚に語れるとは。 海で揺れてる的を射るのですからウィリアムテルより凄いと思います。 距離は20mとも77mとも(全然違う!) ちなみに三十三間堂の通し矢は60m2022/10/14
スプリント
13
那須与一は誰だったのか?実在していたのか? 伝承を文学的に分析したり複数の史料から論じたりと多角的に謎に迫っていきます。2022/07/16