内容説明
酒癖の悪さで家族に忍苦を強いて逝った父。それゆえ残された家族には熱い絆が生まれた。自分の半生を小説に紡ぐ母志津。愛娘佐知は豊かな感性と認識の深さで透徹した詩の世界を築きながら、まだありあまる才とともに若くして他界した。佐知の残像を折々に思い浮かべながら、母を感謝の念で見守る兄昭生と弟行明。小説・詩・随筆・短歌・シナリオから写真にいたるまで、とある芸術一家が世に問うてきた多彩な作品のエッセンスを、この一冊に凝縮。
目次
第1章 あとがき集
第2章 随筆(田中佐知)
第3章 詩集(田中佐知)
第4章 随筆(田中志津)
第5章 短歌(田中志津)
第6章 随筆(田中行明)
第7章 写真小説「Mの肖像」(田中行明)
第8章 DM集(田中行明)
第9章 随筆(田中昭生)
第10章 シナリオ「ペルソナの女」(田中行明)
第11章 短編小説「直子は、わからなかった そして今も」(田中保子(佐知))
第12章 マスメディア紹介一覧/プロフィール
著者等紹介
田中行明[タナカユキアキ]
父田中一朗、母志津の次男として東京世田谷に生まれる。東京経済大学経済学部経済学科卒業。明治大学で教職課程修了。記者、教員を経て三菱マテリアル(株)に30年間勤務。写真家、エッセイスト、舞台監督として活躍。CD企画制作や催事プロデュースにも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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