目次
伊勢・中務の交遊と文芸活動
雅子内親王と敦忠、師輔の恋
高光とその周辺―出家をめぐる高光室・愛宮・師氏からの発信
具平親王家に集う歌人たち―具平親王・公任の贈答歌と『源氏物語』
和泉式部の恋・小式部内侍の恋―「かたらふ人おほかりなどいはれける女」とは誰か
紫式部とその周辺―『紫式部日記』『紫式部集』の女房たち
赤染衞門の人脈
後宮の文化圏における出羽弁
宇治殿につどう女房たち―宇治川を渡る四条宮下野
定頼交遊録―和歌六人党との接点
あとがき 歌仙絵「紀貫之」像の変容
著者等紹介
久下裕利[クゲヒロトシ]
東京都生。早稲田大学大学院博士後期課程満期退学。昭和女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ayako Moroi
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拙稿を引用していただいた論文もあり、既に数本は読んでいたが、このたび全ての論文を読了。注釈作業を続けている『弁乳母集』の「円居」についてのヒントなど、たくさん勉強させてもらった。中でも、松本真奈美氏の「雅子内親王と敦忠、師輔の恋」は、当時の大人の恋というものがどういうものであったかを示しており、論文ではあるが非常にドラマチックである。そのほか、リア充過ぎてたくさんの男性と関係を持っていたのは、和泉式部ではなくその娘の小式部内侍であったとする武田早苗氏の論文など、興味深く拝読。2016/03/31