内容説明
最愛の父と死別の後、結婚を機に平穏な生活が一転し波瀾万丈の人生が始まった。逆境の中で、彼女が自己を強固なものへと構築してゆくためのツールが文学であった。雪深い小千谷という風土で育まれた不屈の精神で原稿用紙の桝目を埋めた「作家魂」が、NHKで放送された「雑草の息吹き」をはじめ、「信濃川」「冬吠え」などの作品へと昇華、結実してゆく。戦禍を乗り越え、愛娘との哀別、福島で3.11の罹災を経て、今もなおひたむきに生きる、96歳の女流作家・田中志津の人生そのものをまとめ上げたのが『田中志津全作品集』である。
著者等紹介
田中志津[タナカシズ]
日本文藝家協会会員。昭和46年『信濃川』光風社書店より刊行。以後、作家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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