内容説明
子どもたちの心の叫び、本当に訴えたいことを、事実としてありのままに記述する。その中から教師は、子どもの思い、悩み、苦しみを掬い取る。更に教室の仲間と共にその解決へ向けて真摯に取り組む。それこそ今日求められている最も大切な実践ではないでしょうか。「心の教育」などと、形だけの空回りでごまかすのでなく、一人ひとりの子どもに温い手をさしのべることこそ、今求められていることだと思います。戦前、あらゆる弾圧の中で、先輩教師たちが、生命をかけて築き上げた「生活綴方」教育の伝統が、今でも脈々と流れ、こうして若い教師たちに受け継がれ実践されていくことに、深い感動を覚えます。
目次
序章 信頼をどうつくるか
第1章 先生、これを読んでください
第2章 ためこんだ思いを書くまで
第3章 友達がほしい
第4章 「ありがとうが言いたい」
第5章 ひろがる世界
第6章 書くことの意味を問う
終章 作文教育の今日的意義
著者等紹介
中俣勝義[ナカマタカツヨシ]
1944年鹿児島県薩摩川内市に生まれる。鹿児島県薩摩川内市立高江中学校教諭。日本作文の会会員。九州作文の会、鹿児島県作文の会各会長。鹿児島県子ども研究センター所員。川内子ども劇場賛助会員。鹿児島県薩摩川内市在住
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