悪魔には2本蝋燭を立てよ―ロシアの昔話・俗信・都市伝説

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  • サイズ A5判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784838290758
  • NDC分類 388.38
  • Cコード C1039

内容説明

「どうして日本とロシアに同じ言い伝えがあるの?」伝統的フォークロアから現代都市フォークロアまで近くて遠い国ロシアの伝承世界を訪ね知られざる姿を紹介。

目次

第1章 民間信仰とフォークロア(兎と月;「さかさ」と「左」 ほか)
第2章 暮らしの中のフォークロア(路線タクシーのフォークロア;パンとパスタ ほか)
第3章 昔話に隠された謎(「蛙の王女」;花嫁の呪力 ほか)
第4章 小噺は時代を映す(帝政時代;レーニン時代 ほか)
第5章 戦争を語りつぐ民話(祖国戦争(ナポレオン戦争)―一八一二年
日露戦争―一九〇四年‐〇五年 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

62
ロシアの俗信や昔話、小話を紹介した一冊。俗信の部では異界は日常と左右が逆になるとか、くしゃみの後に言う言葉とか、日本との共通部分も多くて驚かされる。人間の考える事って、変わらない部分はどこでもあまり変わらないですね。暮らしを紹介した所も、日頃あまり馴染のないロシアの人々の日常を垣間見れて興味深い。自然の中で過ごす夏休みとかいいなあ。一番面白かったのは小話。日本の戦中小話とか、抑圧下での冗談って妙に真摯というか変な所で笑えるのが多い。ロシアの都市部の民俗を説いた本はあまり目にしないから、非常に面白く読めた。2016/11/09

あたびー

18
著者齋藤君子氏がロシア・フォークロア談話会の同人誌に寄稿した記事を系統立ててまとめた本。表題はロシアでは偶数が忌数となるので、神様には蝋燭1本なら2本は悪魔用という意味だとか。ロシアの妖怪については氏が「ロシアの妖怪たち」に詳しく解説しておられるのでこの本には別途詳細はないけれども、様々な俗信や伝説の中で切り離せない存在である。話題が戦時中のジョークや都市伝説にまで及ぶのが大変興味深い。毎夜読んで楽しく就寝の友とした。シベリアやサハリンの話も読みたい。2020/03/25

鳩羽

2
ロシアの民間信仰や昔話、生活習慣からジョークみたいなものまでを取り上げた、幅広いフォークロア論集。論文みたいなちょっとかたい文章から、エッセイのようなのまであって楽しめました。2008/12/23

てつこ

1
ロシアのフォークロア、伝承に関する本。ロシアでは2が不吉な数字、生と死、日常と異境を繋ぐ回転のモチーフ、スラブ全域に伝わる蛙に纏わる伝承など。日本の昔話と通じるモチーフもあり興味深い内容だった。前半は伝承の解釈などで面白かったけど、後半はアネクドートの記載のみでちょっと物足りなかったかな。2019/01/27

禿頭王

0
がっちりした学術書というよりは、著者の見聞した伝承や習慣を深掘りした学術エッセイという感じ。学術的に評価しようとすると粗があるのかもしれませんが、内容的には申し分なく面白い本でした。なかでもロシアの歴史的背景を窺わせるアネクドート集が秀逸でした。2022/03/25

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