内容説明
柳田国男の『遠野物語』によって発見され、佐々木喜善の昔話集によって知られるようになった遠野。今日に至るまでの歴史を追いながら、「民話のふるさと」として再生する研究と観光の町のシステムを考える。
目次
1 遠野へ―研究と観光の町
2 御伽話のことを昔々と云ふ―『遠野物語』の発見
3 語り手と語りの場への着目―『老媼夜譚』の実験
4 本邦最大の昔話集出づ―『聴耳草紙』の挑戦
5 卒業作文としての昔話集―『遠野郷昔噺集』の足跡
6 福田八郎さんと民話―『遠野の民話』『昭和48年1月冬休み民話集』の発刊
7 遠野民話同好会と語り部―『遠野の昔話』の意義
8 昔話採集者のまなざし―『遠野に生きつづけた昔』の立場
9 鈴木サツさんと昔話―語り部の誕生
10 遠野の語り部たち―一〇人のプロフィール
著者等紹介
石井正己[イシイマサミ]
1958年、東京に生まれる。東京学芸大学大学院修士課程修了。現在、東京学芸大学助教授。古典文学から口承文芸まで、広く日本文学・日本文化を研究する。旅の文化研究所研究主幹、遠野物語研究所客員研究員を務める
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