内容説明
浄瑠璃の段物や歌舞伎の道行、景事を語り多彩で変化に富み、リズミカルな拍子と印象的な旋律で歌舞伎の中で高揚した一局面を担った。底本には最古本を選び、翻刻本文は詞章のみならず、ルビ・文字譜等可能な限り原本の再現を試みる。注釈は音楽性の高い本資料を鑑み、語句および語り口や曲節・文字譜について施す。
目次
序章 浄瑠璃という語り物
豊後節系浄瑠璃曲注釈(豊後節 睦月連理〓(名古屋心中)
常磐津節 蜘蛛糸梓弦(蜘蛛の糸)
常磐津節 積恋雪関扉(関の扉)
常磐津節 閏茲姿八景 水売の夕照(水売り)
常磐津節 神楽諷雲井曲毬(どんつく)
常磐津節 三世相錦繍文章 三社祭礼の段(三社祭)
富本節 年朝嘉例寿(長生)
清元節 深山桜及兼樹振(保名)
新内節 若木仇名草(蘭蝶))
著者等紹介
安田文吉[ヤスダブンキチ]
昭和20年(1945)11月、名古屋市生れ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了後、南山大学文学部専任講師、助教授を経て、教授となり、平成26年(2014)3月定年退職、東海学園大学人文学部特任教授、現在、同大学客員教授。南山大学名誉教授。博士(文学)。常磐津節を中心とする歌舞伎・浄瑠璃研究及び名古屋文化研究をライフワークとする。伝承文学研究会会員、日本歌謡学会常任理事、東海近世文学会代表、名古屋芸能文化会代表、全国地芝居連絡協議会顧問を務める
安田徳子[ヤスダノリコ]
昭和55年(1980)3月、名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。名古屋大学文学部助手、岐阜聖徳学園大学教育学部助教授を経て、同教授となり、平成26年(2014)退職。岐阜聖徳学園大学名誉教授。博士(文学)。研究テーマは和歌を中心とする中古中世文学研究、サブ研究として地方歌舞伎を中心とする芸能文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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