内容説明
近年における唱導文化研究の進展は、目を見張るものがある。中世文学会などにおいても、かっては異端視された研究分野であるが、最近では堂々と発表する機会が与えられている。本書には、唱導と直接・間接にかかわる論攷九編と資料四編とを収めた。
目次
論攷編(観世音菩薩普門品の直談・覚書―「両巻疏」のことなど;和讃の注釈・唱導―京都女子大学図書館所蔵『浄土和讃註釈』について;「仏舞」追跡―育王山龍華院糸崎寺の場合;『覚鑁聖人伝法会談義打聞集』研究序説 ほか)
資料編(叡山文庫真如蔵本『化城喩品大事』『豪盛僧正私記』『法華廿八品観心公私抄』『法華直談私鈔』(解題・影印)
「育王山龍華院糸崎寺縁起」の飜刻と紹介
「宝林山清岸院称念寺縁起」の飜刻と紹介
享保八年写『洛陽誓願寺本尊縁起』(翻刻・校異))