内容説明
本書は、江戸期昔話絵本の中の五大昔話に限定しており、しかも現段階で調査し得た作品のみを対象としていて、また関連諸分野も一部のものであって、中間報告的な試論にすぎない。この試論は、全作品の調査・研究と関連分野との総合的研究の進捗の過程や終了の時点で、再検討すべきものであると筆者自身自覚するところではあるが、今後の研究の方向性を確認するためには、小書の考察は、筆者にとって不可欠なものであった。
目次
「桃太郎」
「舌切雀」
「花咲爺」
「かちかち山」
「猿蟹合戦」
江戸期昔話絵本の変遷
江戸期昔話絵本に見る赤本と黄表紙のかかわり―赤本とかかわりの深い黄表紙三作品をめぐって
江戸期昔話絵本における江戸の絵本と上方絵本とのかかわり
江戸期昔話絵本の序文や奥付・広告などが語るもの
関連領域研究