出版社内容情報
京都の寺や京独特の町家に代表される小庭園坪庭を、庭園の美の極致として収録した決定版。
内容説明
家の中で小さな輝きを放つ坪庭。天空からそそぐほのかな明かりに浮かびあがる小庭には、灯籠があり、手水鉢があり、袖垣が配され、あるいは一木一石がつつましく意匠されている。その小さな空間に季節のはなやぎが彩られ、家人の暮らしの楽しみが営まれる。壺庭、坪庭と書かれるように、周囲をかこまれた小さな庭であっても、さまざまな歴史が刻みこまれている。王朝の名残、京都御所にある美しい藤壺や萩壺を初め、歴代の寺社の庭園や禅寺の枯山水、茶の湯の露地などの意匠が、象徴され凝縮されて巧に取り入れてきた。本書では、町家、旅館、ホテル、お茶屋、寺社などに取材し、生き生きと呼吸している坪庭の数々を、楽しく紹介する。
目次
吉田家
池垣家
野口家
久保家
深見家
鳥居家
加納家
松屋
藤井家
田中弥〔ほか〕