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内容説明
かつて日本には、「武士道」に象徴される「生き方のモデル」があった。ひと言でいえば、「品格のある生き方」である。そして今、再びそうした「生き方」が脚光を浴びている。自分を最高に生かし、人からも存分に生かされるためには、日々何を考え、どう行動したらいいのか。自分の「生き方」に絶対の自信がつき、生きることのかぎりない“喜び”が満ちてくる新渡戸流「人生論」の決定版。
目次
“ひとりよがりの生き方”をやめる
苦労が顔に出ない人の「厚み」
自分を大きくする怒り、小さくする怒り
「誠実さ」は二つとない財産
新渡戸流・人のこころを確実につかむ法
小さい自分を捨てて「本道」を行く
いい人生をつくる「感性の力」
代役のきかない人になれ
自分を磨く材料はどこにでも
自分に甘いから「泣き言」が出る
「人間学」に通じる人のこころ配り
自分でとことん満足のいく人生を
著者等紹介
新渡戸稲造[ニトベイナゾウ]
盛岡に生まれる。札幌農学校で学んだ後、アメリカ、ドイツで農政学等を研究。帰国後は札幌農学校教授、京都帝大教授、第一高等学校長、東京帝大教授、東京女子大学長を務め、青年の教育に情熱を注いだ。1933年、カナダのビクトリアで病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ATS
13
★★☆かつて5000円札の紙面を担当していた新渡戸稲造の本です。まぁ、良いことも書いてますし、現代の価値観にはそぐわないことも書いてます。こういう古人の本を読むときは、ついつい全てを受け入れがちになりやすいので、注意が必要ですね。まぁ、ときどき開いて読みたい本です。2017/04/27
ブック
10
この本のように読む人の心に刺さることを書けるというのは、この人自身が不完全な人間であるに違いないと思いながら読み進めると、なんと本人がそのことを白状している。さすがと唸らされた。多様性が叫ばれる現代の常識に照らすと違和感のある表現は多々見られるが、まったく人の本質をついており、ときには自分の不備を指摘されているようないたたまれない気持ちにさえなる。しかしそのことといかに正面から向き合えるかが何より重要なのだ。これからの時代に向かっていく気概を新たにさせられる一冊だ。2023/06/09
大先生
9
新渡戸流世渡り術の本です。【①善意をもってチアフルに、②怒らない、③誠実に、④理論より実行せよ、⑤人の長所を見よ、⑥悪口は控えよ、⑦合わない人とこそ交われ、⑧泣き言は控えよ、⑨(つまらない仕事だとしても)足元の手近な仕事を一生懸命せよ、⑩安易に自分で自分を売り出すな】等など。特別な内容ではありませんが、それ故に我々凡人でも心掛け次第で世渡り上手になれるわけですね。p216の「鳩翁道話」の鹿の話は面白いので、そこだけでも読む価値ありです。不幸自慢の愚を面白く例えた話です。2023/07/17
ceskepivo
7
100年以上前の著作だが、その内容は現代にも活きる。人間の基本は変わらないということか。次の一文は至極納得。 「多くの人は己の本分を忘れ、なすべきことを怠り、空想にふけり、得がたきものを望み、そのためにますます悩むものである。 自分の足もとから始めることを忘れず怠らず、具体的な問題の解決から出発する人だけが、このような悩みに陥らずにすむのである。」2025/05/12
isao_key
7
解説に『武士道』が日本的精神の背骨(バックボーン)をなす本とすると、本書は、現実を生きるための具体的知恵集と位置づけている。本書は1912年『世渡りの道』という題名で著者が50歳のときに出版された。原題を聞くと世間を上手に泳ぎ、出世をつかむといったマイナスなイメージも受けるが、もちろん著者の主眼は、こんなところには無い。人間としてどのように自分を高めることができるか、それを問い詰めて出した答えがこの本の中にある。具体的な実践法とともに、ハウツー本に留まらない熟読玩味すべきことばの数々を噛みしめたい。2013/05/07
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