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歴史の終わり〈下〉「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり (〔新装新版〕)

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784837956570
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0030

内容説明

これから歴史はどう進展するのか。特に本書の結末に示された「指導原理」は、欧米とは異質な歴史背景をもつ日本人にはきわめて重要だ。

目次

第3部 歴史を前進させるエネルギー―「認知」を求める闘争と「優越願望」(「赤い頬」をした野獣―「革命的情勢」はいかにして生まれたのか;人間の「優越願望」が歴史に与える影響;歴史を前進させる「原動力」 ほか)
第4部 脱歴史世界と歴史世界―自由主義経済成功に絶対不可欠な「非合理な“気概”」(冷たい「怪物」―リベラルな民主主義に立ちはだかる「厚い壁」;歴史から見た日本人の「労働倫理」;新しいアジアを生み出す「新権威主義の帝国」 ほか)
第5部 「歴史の終わり」の後の新しい歴史の始まり―二十一世紀へ「最後の人間」の未来(自由と平等の「王国」のなかで;歴史の終わりに登場する「最後の人間」;民主主義社会における「優越願望」のはけ口 ほか)

著者等紹介

フクヤマ,フランシス[フクヤマ,フランシス][Fukuyama,Francis]
1952年シカゴ市生まれ。日系三世。ハーバード大学で政治学博士。アメリカ国務省政策企画部次長、ワシントン・D・Cのランド研究所顧問を経て、ジョンズ・ホプキンズ大学教授

渡部昇一[ワタナベショウイチ]
上智大学名誉教授。深い学識と鋭い評論で知られる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

49
刊行された1992年に読んだ。新版は手にしてない。いま読んでいる著の『コード・ブレーカー 下 生命科学革命と人類の未来』にて、『人間の終わり』が言及されている。こちらは、副題が「バイオテクノロジーはなぜ危険か」なので、議論の俎上になったか。未読。

ヒロキです

16
人間の歴史は、生命の保持や財産追求だけでなく、他者に認められたいという願望が存在してきた。それを著者は、「気概」と定義し、これが無くなった人間が最後の人間となると言う。「気概」には、他人よりは優れているということを示す為には命も惜しくないという「気概」と、他人と同等に認められたいというリベラルな民主主義の基本をなす「気概」の二種類があり、それぞれ「優越願望」と「対等願望」と称される。これらの内、優越願望は現在は抑えられた形でしか存在してない。2021/09/09

Francis

10
30年ぶりの再読。人間は「気概(=自尊心)」を持つとともに、他人に認められたいという「認知」を求める動物でもある。「気概」そして「認知」は他人と対等な存在として認められたいという「対等願望」と他人より優れた存在として認められたいという「優越願望」と言う二つの願望として顕れる。最近リベラルな民主主義社会でポピュリズムが蔓延り、トランプのような政治家が問題になっているが、それは恐らくは「格差」故に対等願望を満たせなくなった人たちが「優越願望」を強く持つ個人に惹かれるから、と言う事なのだろう。2023/09/02

Ecriture

5
歴史が終わるとはフクヤマは言っていない。歴史が一定の方向に進んでいるように見えても、我々はどの地点にいてどこに向かっているのかはわからない。仮に終点に着き、最後の人間になったように感じられたとしても、そこには多数派の「対等願望」に飽き足りぬ少数派の・自分だけの「優越願望」・承認欲求によって新たな歴史と人間の出発が用意されている。興味深いのは、キリスト教と共産主義が「対等願望」の観点からほぼ同一視されていること。ニューライトからネオコンの流れに沿えるのか疑問だったが、新たな戦争につながるあたりで、さも、と。2012/02/26

g_eiru

2
上巻の合わせての感想。 プラトンから始まりカント、ヘーゲル、ニーチェ、マルクスなどの主張を踏まえた上で自由民主主義こそが人間の本質的な特徴と親和性が高い最良の政治体制であることを論じる。 正直ホンマか?という思いが強いし、この本が書かれた時期が90年代序盤なのもあり、冷戦で勝ったからアメリカ人がイキってるだけじゃないのか?という勘繰りもある。ただ、優越願望や平等願望といった、「効用」に収まらない人間の不合理な価値観(プラトンに言わせるならば「気概」でり、無理やり日本語にするならばプライド?)の話は面白い。2020/03/07

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