内容説明
「ミサゴがここにいることは、だれにも言っちゃいけないの」…農場に巣をつくった野生のミサゴ。少年たちは、その鳥をアイリスと名づけ、そっと見守ろうとする。きびしいわたりを生きぬいて、アイリスがふたたびスコットランドに帰る日まで。野生の鳥ミサゴと、少年たちの心あたたまる物語。
著者等紹介
ルイス,ジル[ルイス,ジル] [Lewis,Gill]
イギリスの作家。大学では獣医学を専攻。卒業後、獣医として働くかたわら、野生動物との出会いを求めて、さまざまな国を旅行する。バースの大学で子どもの本の創作を学び、執筆活動を開始。デビュー作『ミサゴのくる谷』Sky Hawkが高い評価を受ける
さくまゆみこ[サクマユミコ]
出版社勤務を経て、現在はフリーの翻訳家・編集者。青山学院女子短期大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さく
15
絶滅危惧種であるミサゴを見守る中で生まれた友情。児童書なので子ども向けだと感じるところもあったが、面白かった。個人的に、ミサゴ視点の話はいらなかった。2016/05/03
ぷーきん
5
12歳から。大変良い作品です!!スコットランドとアフリカのガンビア間のミサゴの厳しい“渡り”を軸にそれを見守る少年の成長を描きます。発信機を取り付けたミサゴの位置をグーグルアースでおっていく様は自分も渡り鳥になったよう。ミサゴがスコットランドから旅立つと同時に悲しい別れがありますが、アフリカの地で新たな出会いを経験し、そしてまた戻ってくるという大団円。それにしても、ミサゴのいる風景は文章から美しさが伝わってきます。ハラハラドキドキもあり、野性動物との関係も考えさせられる傑作でした。2015/04/29
Incisor
4
ミサゴを見つめ、見守る目で、そして、ミサゴ自身の目で、命のはかなさ、強さを存分に感じながら読んだ。主人公の少年、カラムが大好物というタブレット。スコットランドの伝統的なお菓子とのこと、とても食べてみたくなった。2021/04/26
timeturner
4
太陽が照りつける砂漠や嵐の海を力強い翼で渡っていくミサゴの視点がすごくリアル。野生の鳥を媒介にした人と人とのつながりもスケールが大きく、新しい目で世界を考えさせてくれた。最後のほうのスコットランドの幻想的な風景がいつまでも心に残る。2014/04/02
tamago
1
知人からのオススメ本。スコットランドに渡ってくる絶滅危惧種のミサゴをめぐる話。主人公は11歳の男の子。スコットランドの自然、男の子の心情、友情などが生き生きと描かれていて、すごく引きつけられた。途中までは、ミサゴの巣を守ることと子供同士の差別の話かと思っていたが、途中から思いもしない展開に。続きが気になってあっという間に読んでしまった。読後感は爽やか。紹介してくれた人の言ってた通り、高学年の夏に是非!!2014/05/09
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