「強国」論―富と覇権(パワー)の世界史

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  • サイズ A5判/ページ数 534p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784837955801
  • NDC分類 209
  • Cコード C0030

内容説明

著者は、世界的に知られた歴史家であり、経済学者(ハーバード大学名誉教授)だ。これまでも、スケールの大きい学術業績を残してきた。本書では、驚くほどの博識に裏付けられた歴史的な視点を通して、われわれはどのようにして今に至ったのか、勝者と敗者を隔てたものは何だったのかを切り裂いてゆく。その問題意識にあるのは、気象などの自然条件がいかにして各国の社会に固有のシステムを生み出していったか、そのなかで経済の発展が可能であったか、また困難であったか、さらに経済の発展によって自然条件がどのように克服されていったか…などである。これはまさに、人間社会のダイナミックな発展史といえる。そこには、自然条件などの外的な要因の重要さとともに、変化・変革に対する人間の貪欲さ、ひたむきさが勝者と敗者を分けてきたという事実が、実に生き生きと描き出されている。きっと読者は、著者の繰り出す興味深い史実をわくわくした思いで繋ぎ合わせながら、そのなかで勝者と敗者がいかにして盛衰したかを理解することだろう。この本ほど面白さとその重みを見事に両立させている本はない。

目次

「歴史の手」で何が掴めるのか
「ヨーロッパ世界」の原型
「欲望の近世」の幕開け
線引きされた「勝者」と「敗者」
東インド会社の野望
精神と科学の「覚醒」の時代
広がる「持つ国」と「持たざる国」の格差
「知」のブレークスルー
“先駆者”イギリスの強さの秘密
“トップランナー”に追いすがる国々〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TheWho

4
世界を豊かな国と貧しい国に分けた要因を歴史的視点で語った作品。欧州を中心とした論述で、その他の地域が何故欧州に遅れたかと言う事は、著者が、一般的な白人至上主義的論述であったのが多少退屈な作品だったかも。しかし日本の事を「最後にやって来た者」と別格に扱う所は、ハンチントンに通じる物を感じたけどね。2012/07/17

sekaisi

2
イスラム嫌い2021/02/14

ビリケン

1
1930年代の日本の教科書にはこうある。「愛国人を実践する一番簡単な方法は日常生活の中で自分を鍛錬して、家族の秩序をきちんと保つように努め、労働の責任を最大限に発揮することである。」これは、ウェバーのプロテスタントティズムの論理の日本版である。やはり、強い国を実現するには、国民一人一人が勤労勤勉親孝行を実践する事であると確信した。これこそ真理であるのではないか。労働だけなら大局を知れず近辺だけなら世間を知れず、親孝行の行動原理がなければ全てが薄っぺらくなる。2021/06/04

ぱらーむ

0
久しぶりに読み返したが、豊かな国・地域と貧しい国・地域の差となった根本原因についての説明が物足りない。歴史的になぜそのような差が生まれたののか、その土台となった文化的社会構造的な面についての言及がもっとあれば良かったと思う。2013/11/10

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