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出版社内容情報
死人が見える目を持つ黄泉がえりの誠二は、生きている実感を持てず、日々を怠惰に過ごしていた。だが深夜の妓楼で美青年を従えた妖艶で高慢な少女、紅羽と出会う。どこへでも出入りできる不思議な鍵を持ち、化け物姫の異名をとる紅羽。「わらわの下僕となって働け」と、街で起こっている殺人事件の解明を手伝うよう命じられ、自らの力を疎ましく思っている誠二は拒絶するが……。
内容説明
死人が見える目を持つ黄泉がえりの誠二は、生きている実感を持てず、日々を怠惰に過ごしていた。だが深夜の妓楼で美青年を従えた妖艶で高慢な少女、紅羽と出会う。どこへでも出入りできる不思議な鍵を持ち、化け物姫の異名をとる紅羽。「わらわの下僕となって働け」と、街で起こっている殺人事件の解明を手伝うよう命じられ、自らの力を疎ましく思っている誠二は拒絶するが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
25
紅色の風切り羽は切り取られ、高い高い妓楼の天頂に閉じ込められた。誠の事なんか二つとないと、嘲笑われていた。生きたまま神様になり、何もしないでいることを赦された。幸福に思えた。だけど、何もなかった。何もかも本当にすることを諦めていた。死人を視る目は自分にとって嫌悪の対象でしかなかった。けれど、その力をほんの少しでも誰かの為に使えるのなら。死と生とどちらも見ることもできるこの目が、あの小さく愛らしい姫神の力になるのなら。それはきっと自分の生きる糧になる。生きとし生ける世、誠は二つとなし。今はこの胸の忠誠だけ。2012/02/17
TSUKIYO
9
絵に引かれて購入。自分に向き合って欲しい、ちゃんと感情があって、言葉に傷つくただの人なのだと。そう叫びたくても自分自身その言葉に確信が持てない。誠二の声にならない叫びが読んでいて辛かったです。きっと誰よりも家族に向き合って欲しいのでしょうね。そしてもしかしたら誠二自身も家族に向き合う必要があるのかもしれません。その為の鍵はもう誠二の手にあるのだと思います。次巻も楽しみです♪2012/04/14
さなだ
9
思ってたより読みやすかった。誠二と紅羽は似た者同士でお似合いだと思います!紅羽つんでれで可愛い。2011/11/20
K
7
女の嫉妬は時に鬼や化物となりゆる。そして、結局なにより怖いのは生きてる人間。これは面白かった。紅羽の父親が気になります… 続きが出てくれると嬉しい(´`)2011/12/28
織花
6
あっさり読めた。話が浅い上の「あっさり」でなく、さっぱりした味のお話。主人公がだらだらしてる理由や葛藤も書かれてるのでいらいらせずに一緒に成長している気分になれる。事件的にはミステリにはいかない謎解きもの、というところ。女性陣が強くてかわいくて魅力的。2011/12/28