内容説明
武士道の光り輝く支柱である「勇」と「義」、人の上に立つための「智」と「仁」、試練に耐えるための「名誉」―本書は、強靱な精神力を生んだ武士道の本質を見事に解き明かす。武士は何のために生きたのか。何を学び、どう己を磨いたのか。今こそ日本人が知っておくべき「真実」がここにある。世界で読み続けられる名著を、読みやすく要約したエッセンス版。
目次
武士道とは何か
「義」―揺らぐことのない武士の「背骨」
「勇」―ものに動じない心の磨き方
「仁」―「武士の情け」の美しさ
「礼」―人とともに喜び、人とともに泣く
「誠」―なぜ「武士に二言はない」のか?
「名誉」―苦痛と試練に耐えるために
「忠義」―人は何のために死ねるか
武士は何を学び、どう己を磨いたか
「克己」―弱い心に打ち勝つ
「切腹」と「仇討ち」―生きる勇気、死ぬ勇気
「刀」―なぜ武士の魂なのか
武士道が求めた女性の理想像
「大和魂」―いかにして日本人の心となったか
武士道から何を学ぶか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
472
まずは新渡戸先生がアメリカ人の奥様をお持ちだったことにびっくらこいた。武士道とは「義」であり「勇」であり「仁」であり。そういえば各字が名前に使われていたオトコが過去にいたな…と期せずして自らの過去に思いを馳せる。この武士道、使い方を間違えると、親の子を連れた無理心中になったり、戦前の「陛下のために玉砕」的な思想になるのかなと憂いたり。教えの美徳な部分だけ、日本人の精神に脈々と引き継がれていってほしいと思う。2019/05/23
さこちゃん
10
再読。武士の時代から現代の日本人にも受け継がれている精神。しかし確実に薄れている。行儀礼儀を重んじ奥ゆかしきことが日本人と日本文化の良さだと思うが、何でも我先にと自己中心的な世の中になってしまった。多くの人が「礼」を重んじれば、人と人との関係はもう少し上手くいく。自戒を込めて。2016/02/12
ノビー
2
長い鎖国の時代から開国へ至った日本。このアジアの小国が列強の植民地に成り下がることなく、むしろ列強と肩を並べ脅かすまでに成長したのはこの「武士道」精神があったからかもしれない。列強は完膚なきまでに叩き潰さなければ、屋台骨を揺るがすシロアリになると考えた。特攻隊をも誕生させ彼らを脅かした日本。終戦後アメリカのWGIPにより日本人の心からは武士道精神が後退したような気がする。しかし、3.11東日本大震災での日本人の落ち着いた振る舞いは、この崇高な精神が私たちの心のどこかで育まれ連綿と受け継がれきた証であろう。2016/01/26
Yuta Kawashima
2
今まで自分の中にあったぼんやりとした考え、意識がはっきりと言葉にして肯定された。 自分の感覚は日本人としてごく自然であるという確信を持つことができた。 しかし、当然と言えば当然だがこの平和な世に育った自分には到底真似できないと感じることも少なからずあった。 切腹、介錯の描写は短いが重みがあり非常に惹き付けられた。 電車内で音楽を聴きながら読んでいたにも関わらず、気が付いたら涙が流れていた。 神聖なものを目の当たりにすると涙に感情が追い付けないのだろうか。そんなことを考えてしまう。 日本人なら必読かと。2013/05/08
あむけ
2
日本人の道徳的な教えのル-ツは仏教や神道、孟子や孔子の教えなどがあるという。そうすると時代により人生や生活の指針となるものは変化するということか。2012/09/27
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