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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リリー・ラッシュ
36
私は自分でも忘れていましたが、ずっと何故健常者と障害者が存在するのだろうという疑問を持っていたことをこの作品を読んで思い出しました。その疑問に対する一つの考え方なのだと思いますが、私には心に響く答えでした。[宇宙をつらぬく「本当のこと」]の章には驚き、とても興味を持ちました。[すべては「いつかいい日」のためにある]では、般若心経にも触れられています。[ゆうきくんのこと][ぼくは16歳]では号泣しました。雪絵ちゃんの詩「誕生日」は今日20歳になった長男が産まれてきた奇跡に感謝しました。何度も再読したい作品。2020/04/12
Lee Dragon
36
「我々は進化の歴史を勝ち残ってきたエリートである。誇りを持ちなさい!」と塾で生物の授業をしていた時に生徒に偉そうに言っていたが、それは間違いであった。実際は、進化は周囲に適応できたものが生き残る。これは、優れたているから生き残っているわけではなく、周囲の環境に「たまたま」合わせることができたからである。人間はみんなどこかしら何かおかしいのであり、障がいというのは社会が、自分が作り出した人工的な産物で、しかもそれは自己を成り立たせる要素なのである。たまたま生まれてきた我々の存在を愛おしく思う。2016/11/06
manamuse
24
どうしても「宇宙」というワードが出てくると、私には宗教を連想させてしまうので引いてしまう。鎌状赤血球症とマラリアの関係から1/4の奇跡が起こっているという話は興味深い。大ちゃんの感性と言葉が素晴らしい。2020/05/19
ヒラP@ehon.gohon
21
障害を持った人たちとのふれあいについて、心の支えを与えてくれる本でした。 紹介されている事例にウルウルしてきました。2020/03/15
マイケル
14
読んで良かった本。柳澤桂子の書いている遺伝子の多様性が、ヒトを含む全ての生物に重要なのだと理解。その1つの例として本書で挙げられているのが、タイトルにあるマラリアと鎌状赤血球症という遺伝病の関係。今年の新型コロナウィルス・パンデミックで人類の弱さ露呈。科学は万能ではない。今後、新型出生前診断が普及すると「ジョンズ・ホプキンス大学事件」のような問題が多数出てくる気がする。そして付録のDVDは泣ける。しかし、講演会場が相模原市となっており2016年に起きたあの事件を思い出した。優生思想は無くなっていない。2020/05/21