感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
31
さまざまな画家による浮世絵が収録されています。美人画が多いです。文庫サイズなのが残念ですが、一つ一つの絵の美しさは、十分に伝わってきました。華麗で美しい絵ばかりで、読みながら堪能しました。ずっと手元に置いて繰り返し眺めたいです。私の知っている絵は菱川師宣の「見返り美人」ぐらいでした。喜びや悲しみ、憂鬱といった描かれている女性たちの感情が感じ取れることが多かったです。例えば、80ページの川俣常正による「男女図」では、脱ぎ捨てられた男の着物に恋文を入れようとする若い女性の恥じらいと照れが描かれています。2024/08/23
歩月るな
4
●主線、輪郭の太く濃い量産型の懐月堂派の画風が割と好み ●猫と美人のテーマで描かれたものをもっと見てみたくなる。猫かわいい。 ●西川祐信『婦女納涼図』や宮川一笑『貝合わせ図』などの女子会絵図がなんとも楽しそうで微笑ましい。 ●なにより宮川長春のエピソードが凄まじい。その門下宮川一笑は狩野邸斬り込み事件に参加して流刑になったけれど九十一歳まで生きたらしい。すごい。どんな晩年を送ったろう。2015/09/02
cuny
1
1992年発行で定価300円。有名どころから珍しい物までいろいろ楽しめます。版画でなく肉筆画なのが良いですが文庫本サイズです。2024/04/02