目次
五種類の筆の五つの異なる動き
ファン筆を使った「ヴォレ」法によるブレロタージュのための踏み板
「鍵のついた」睡眠
「ウニを使った」睡眠
「三つのスズキの目玉」による睡眠
寝ずに眠る
画家の網膜に映る好意と嫌悪
画家に好都合な植生と自宅の周りに植えるべき植物
画家の禁欲と快楽のローテーション
重要な作品を六日間で見事に仕上げる画家の制作スケジュール〔ほか〕
著者等紹介
ダリ，サルヴァドール［ダリ，サルヴァドール］［Ｄａｌｉ，Ｓａｌｖａｄｏｒ］
１９０４～１９８９。スペイン、カタルーニャ生まれの画家。幼い頃から絵画の才能を発揮し、マドリードの美術学校へ進学。印象派やキュビズムの影響を受け、シュルレアリスムの代表的作家となる
音土知花［オズチトモカ］
京都精華大学デザイン学科卒業。メーカー勤務を経て一年間南仏留学。立命館大学大学院国際関係研究科博士前期課程修了。現在は翻訳のほか、ライターとしても活躍（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.T
26
数年おきに開催されているダリの展覧会で、現物を見て感じたのは卓越した技術。正確無比なデッサン、滑らかな素材感表現が次々とくり出される。思いのままにリアリティを解体する、視覚の職人だ。一体寝る暇があるんだろうか。記述によると、絵の具も自家製という。恐れ入谷の鬼子母神である。2019/07/07
kaz
3
「男性に言えることだが、口髭はアンテナの役割を果たすのではないだろうか。ミステリアスなことだけれども、実は私は疑っていないのである。私の髭は、何か起こるときに警告してくれる、とくに周囲で何かが動くときなどに。」p91 ダリの髭にはそんな機能が備わっていたとは（笑）こんな感じでダリワールドが広がっている。しかし意外と「なるほど」と思うような事も書いてあったりする。飛ばし飛ばしで読了。2016/12/08
メルセ・ひすい
3
13-47 赤08★6歳の時､私はﾅﾎﾟﾚｵﾝになりたかった･･が､果たせなかった。１５歳の時、私はダリになりたかった･･ので､ﾀﾞﾘになった。２５歳の時には世界一ｾﾝｾｰｼｮﾅﾙな画家になろうと願ったが､それは成し遂げた。３５歳の時には生活を安定させるため絵を売りまくったが､お陰で大成功だ。そして４５歳になった今こそ､私は後世に残る傑作を描き､混乱と怠惰のただなかにある現代ｱｰﾄを救済したいのだ。必ず果たした見せる！ 本書をこの聖なる闘いに捧ぐ。そして､真実の絵画芸術を信ずるすべての若者に献呈する。2010/03/20
、長谷邦夫
3
ダリ一流のユーモアと奇想天外さがユニークなスケッチと共に楽しめる。秘伝を書き終えた彼は、さらにこう書く。 人類の存在においては、正当性の最大は、第一に香りの立体化学であり、第二には立体視鏡であると。 とすると、「アバター」こそダリが監督すべき映画だと思った。彼ならあの生命の木の香りもかがしてくれたのではないだろうか！2010/03/16
たろーたん
2
ダリの画家の分析、180点満点（技術、インスピレーション、色彩感、素描力、天才性、構成力、独創性、神秘性、真実性）で、ダヴィンチ166点、ヴェラスケス173点、ラファエロ176点、フェルメール179点、ダリ148点の中で、モンドリアン5点とマネ37点がすごい。また「君が現代アートはフェルメールやラファエロを超えたと考える輩なら、本書を読むことはない。そのおめでたい愚かさに安住し続けるがよい」とキレッキレだ。もちろん、「怠惰の中に傑作は生まれない」「画家よ、ただ絵を描きたまえ」とまともなことも言ってたけどね2023/06/12
