今のことしか書かないで

大槻 ケンヂ【著】

ぴあ（2024/10発売）

• サイズ 46判／ページ数 256p／高さ 19cm
• 商品コード 9784835646978
• NDC分類 913.6
• Cコード C0095

出版社内容情報

大槻ケンヂ“限りなくエッセイに近い幻想私小説”発売決定！

ロックミュージシャン、作家の大槻ケンヂ・オーケンの日常が別世界へつながる“限りなくエッセイに近い幻想私小説”。エンタメ情報サイト「ぴあ」で掲載していた連載を待望の書籍化。
「大きな事件のある２週間もあれば、取り立ててなにも起きない２週間もあるだろう。でもそれが我が日々だ。仕方が無い」の言葉からはじまった、連載「今のことしか書かないで」。文字通り、ここ2週間内に起こった個人的なトピックを綴っていくサクサク読めてクスっと笑える現在進行形型エッセイ。だったはずが、章が進むにつれ“限りなくエッセイに近い幻想的私小説”へと思いもよらない変化を遂げた！私小説的エッセイとしては「FOK46 突如40代でギター弾き語りを始めたらばの記」から10年、小説としては「ロコ！ 思うままに」から実に18年ぶりの作品。


コンテンツ

はじめに

１． おーんざまゆげじょーとー
２． 50を過ぎたらバンドはアイドル
３． 覚醒観音様妄想
４． おサル音頭
５． 一瞬の長い夢
６． 私はバンギャになりたい
７． 極楽鳥
８． アミラーゼだな
９． リンゴチジョ最初の受難
10． 天気がいいとかわるいとか
11． ナマさんと鉄砲
12． 鬱フェス新宿の子犬
13． しゅとうっとがると～白昼夢
14． ほな、どないせぇゆうね
15． 紫の炎
16． ツアーファイナル～流れつけ町子の街から
17． できるまでずっと
18． 百年の孤独
19． アジャスタジアジャパー
20． ライフ・イズ・ホラームービー
21． スティングは僕に毛布をかけない
22． 長い長いツアー
23． 彼女の登場
24． その時僕は前衛だった
25． 医者にオカルトを止められた男
26． 階段の途中、少女たちは手を握り合う
27． 今のことしか書かないで（前編）
28． 今のことしか書かないで（後編）※書籍書下ろし新作

内容説明

連載「今のことしか書かないで」。文字通り、ここ２週間内に起こった個人的なトピックを綴っていくサクサク読めてクスっと笑える現在進行形型エッセイ…だったはずが、章が進むにつれ“限りなくエッセイに近い幻想私小説”へと思いもよらない変化を遂げた！本当よりも少し哀しく、でも可笑しみも少々。この文章群に「嘘」はない。すべて希望。ベストアルバムみたいなオーケンの最新刊。限りなくエッセイに近い幻想私小説。人気連載の書籍化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[shio]

久しぶりに大槻ケンヂ！持ってた本やCDを結婚を機に処分、卒業したはずなのに、ぽつぽつ思い出し後悔しばしば。オーケンエッセイは過去を振り返りがちだし、同じネタも多かったよな〜なんて負け惜しみしつつ。そこに書き出しの町子(架空)のセリフ「今のことしか書かないで」ズキュン！と来た。ということで、2週間以内にあった出来事をベースにしたエッセイ(からの妄想多め)。過去を振り返り悔やんでも仕方ない。年を取っても、見つめるのは今ね。今からだね。改めてオーケンのファンになる！オーケンの言葉ってなんでこんな刺さるんだ。

2024/10/19

[乙郎さん]

馴染みの店の馴染みの味。しかし、「バンドマンと老い」という一本軸があって、時代の移り変わりや自身や周囲の人々の加齢などと共に起きる変化を描いた末のファンタジックな飛躍もあり、面白く読めた。このタイトルの割には昔の話も多いが、ラストの飛躍はなんだか元気が出る。

2024/12/15

[nobu23]

エッセイと想像の物語か混ざり合った不思議な構成の本。エッセイかと思ったら急にフィクションみたいな話になったりする。個人的にはエッセイだけが読みたかった。

2024/11/02

[ぎすけ]

筋肉少女帯のヴォーカル、大槻ケンヂのエッセイ？小説？リアルな世界と創作の世界が混在している。創作の登場人物と思われる町子。彼女がこの本の主人公と言ってもいいかもしれない。彼女は著者の願望の具現化した存在なのかな、と思う。とはいえ、今までの著者のエッセイ同様にクスッとできる。

2025/02/08

[ontime_akira]

虚構と現実が混ざり合うエッセー。オーケンの抑えきれない願望が広がるに広がって、次第に現実を凌駕するのだけれども最後の最後で収束させる文章力は流石。 オーケンの著作は90年代のが一番と思ってたけど、今作は最高作かもしれない。

2024/10/28